■イリノイ州の世知辛さについて
というわけで、ペロ君、久しぶりのオマケコーナーだよ。
「あ、今回はあるんだ」
お題はシカゴ産業科学博物館の世知辛さについて、だ。
「はい?」
「なにこれ?」
博物館の中にあった展示で、レンガ造りのレンガ、というもの。
「なにそれ?」
どうもレゴの関連展示らしいが、見て来なかったので詳細は不明。
見て来なかったのは、ここも別料金の展示だったからで、右側に人が居るのが券売機だ。
「Uボート以外にも有料展示があったんだ」
あったんだ。というか、他にも現在の目玉展示であるロボット展示室なんかも別料金。
Uボート内部も別料金だから、この博物館、別料金展示だらけ、という印象すらあるんだ。
「入場料、安く無かったよね?」
18ドル、約2000円は、公共博物館としては、いい値段だ。
その上で、こうなんだ。
「セコイ?」
というか、なんかだいぶお金に困ってる印象を受けたよ。
「というと?」
館内にある自販機でペットボトルの飲料を売ってたので、買おうかな、と思ったら、
日本で言う500ml
サイズが1本3ドルで売っていて、驚愕したのさ。
「300円以上?アメリカ、狂乱物価だねえ」
いや、これはここの博物館がボッタくりなんだ。
普通のコンビニで買っても半額程度、スーパーマーケットや
ドラッグストアでなら、1ドル前後で買えた。
ついでに館内に軽食用のレストランもあったんだけど、セルフサービス式のものながら、
12ドル以下のメニューは一つもなかった。
どれも電子レンジで温めただけだろうなあ、というものなのに。
「すごいね」
すごいんだよ。なんだか昭和の観光地の暴力価格を思い出したよ。
ここの博物館の運用形態がはっきりしないので、断言はできないんだが、
シカゴのあるイリノイ州政府は事実上の経営破たん状態にあるので、その影響なのかなあ。
前回のスミソニアンが、みんな無料、というものだったので、
その分、余計高いな、と感じるのかも知れないが…。
もっともスミソニアンもレストランとかはボッタくりだったけどね。
「さいですか」
アメリカ観光は、年を追うごとに世知辛くなってるな、という印象だ、
「さいですか」
ただし、この博物館、そのくせ微妙に詰めが甘いんだ。
「というと?」
この入館者に投票させる展示は、アメリカの博物館では結構よくあるんだけど、
スミソニアンなんかでは、来場者に1セントから25セントまでのコインで投票させて、
ちょっとした小遣い稼ぎ、という展示になってたのに、ここは博物館が用意したチップでの投票だった。
変なとこで人がいいな、という感じだ。
「さいですか。で、何の展示?」
産業科学博物館なのに民主主義について考える、という展示なんだが、
どうも反トランプ大統領、という印象が読み取れるもので、さりげない政治展示のような感じだった。
いい悪いは、ここでは問わないでおこう。
で、この展示における質問は左端が、
自分と信条が異なる人と真剣に議論した事がありますか、で
Yesと答えてる人がNoの倍以上いて、これはアメリカらしいなあ、と思った。
日本じゃ、いちいちそんなことする人間は限られるだろう。
「まあねえ」
真ん中は、あなたが訴えかける事で、政治指導者たちは政策を変えると思いますか、
でごらんのように、わずかにYesが多いものの、拮抗してる。
この辺りは、どうもトランプ大統領が皆の頭にあった気がするなあ。
「さいですか」
という感じで、最後は少し真面目な話になってしまったが、今回はここまで。
「さいですか」
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