■どんどん細かい世界へ



ある意味チョーマニアック、という感じの展示がこれ。
魚雷の進行深度を調整する舵の調整用器具。
これで発射前に舵を調整していたようですが、当然、使い方は判りません(笑)。




Uボートで使われていたストップウォッチ。
発射の時、大よその距離を計測して(測距儀は無いのであくまで推測)おり、
さらに魚雷の進行速度も判ってますから、発射後、何秒で爆発が起きる、というの予測できます。
それを計測するためのモノ。
爆発が予測より遅かったり、速すぎたなら、それは外れた、という事になります。



連合軍が対潜水艦戦に使った兵器の展示も
これはMk-9爆雷。普通に艦尾などのレールから転がして水中に投棄するものでしょう。
基本的には設定深度で爆発するもので、接触信管などは無かったはず。

何度も書いてますが、密度の高い流体である水中での衝撃波は極めて強力になるので、
直撃しなくても、至近距離でこれが爆発するだけで、圧壊させることが可能でした。
といっても、広い海で、Uボートが潜む深度で付近で爆発させるのは至難の技でしたが。

余談ですが、魚雷、爆雷についてはより高性能な爆薬、トーペックス(Torpex)がイギリスによって開発され
1943年ごろからアメリカも実戦投入を始めてましたから、U-505鹵獲時の爆雷はこれを搭載してたはず。



こちらは戦後の海上自衛隊でも利用されたヘッジホックのMk.4。
ヤマアラシの名の通り、これをびっしりと並べた発射装置から、次々とこれが発射されます。
こちらは少量の火薬ですが、接触爆発信管がついていて、当たればその場で爆発、
潜水艦の外殻に直接穴を開けるもの。
ちなみに接触しない限りは海底まで沈んでそこで爆発してたはずですが、
結構、大西洋でも太平洋でも、不発のまま、海に眠ってるのがある気がするなあ…



こちらは爆雷の投射装置。より広範囲、より遠くに投げ込むもので下の筒状の部分に火薬を搭載、
その爆発で上の爆雷を遠くまで飛ばすもの。2015年のバンコク旅行記で説明したのと、基本的に同じものです。
これも本来はイギリスの開発だったはず。


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