■カルタにカステラ

さて、というわけで、オマケ編も2回目だよ。

「さいですか」

で、今回のお題はこれ。
例のバスターミナルにあった看板だ。
車内からガラス越しに撮影したので、ちょっと変になっちゃってるが。



「横断禁止?」

注目は、その下の外国語表記だ。

「犬が英語なんてわからんよ」

いや、普通の犬は日本語もわからんよ。
つーか、これ、英語では無い。最初見た時、意味が取れずに悩んだのだが、
後で調べてみたら、ポルトガル語で、横断禁止と書かれてるんだ、これ。

「ポルトガル語?」

観光客向けの英語表記では無く、あくまで日常的な
警告文としてポルトガル語が使われてるんだよ。

「なんで?」

帰って来てから思い出したんだが、製造業の多い浜松では、
ブラジルから働きに来てる人が多いんだ。
でもって、あの国の公用語はポルトガル語なのさ。

「そんなに多いの?」

一時に比べると減ったと言われるが、それでも2014年12月の段階で、
約8700人のブラジル国籍の人が居る事になってる。
浜松の人口が80万5000人前後であることを考えると、
約1%、100人に一人がブラジル人で、ポルトガル語の使い手となるね。
ちなみに全盛期には1万8千人を超えていた、という事だから、
人口の2%以上、約50人に一人がブラジル人、というスゴイ状態だったわけだ。

冷戦時代のアメリカ軍基地の街を別にすると、日本でこれだけの比率で、
言語が異なる外人さんが居住してる地域は珍しい。
特に米軍と違って、街中で生活してるわけで、その影響は大きかろう。



でもって、先にも見た写真だが、帰宅後確認して見たら、
この案内も、英語と一緒にポルトガル表記が多く見られた。

「へー」

異文化との接触はいろいろ問題が起こるし、起こって当たり前なんだが、
日本のこれだけの規模の都市で、静かにポルトガル語がしみ込んでるのを見て、
なんだかちょっとスゴイな、と思ったのさ。

「なるほど。そこそこ長い話でしたが、オチは?」

今回も無いよ。繰り返すが、私は真面目な話しかしないんだ。

「さいですか」



BACK