■込められたメッセージを探れ



お次はブラジルから台湾空軍のお偉いさんに贈られたという妙に細長い散弾銃(ショットガン)。
よく見ると引き金の辺りに細かい彫金がほどこされてます。
ただしメーカーも、年代も何の記述も無いので詳細は不明。



こちらは年代物の先込銃、すなわちマスケット銃。火縄式ですかね。
展示では散弾銃(ショットガン)とされてましたが、まあ散弾も撃てますけど普通は小銃でしょう。
ちなみにこれは台湾総督府がこの博物館に寄付した、という説明のみで、詳細は不明。

右に見えてるのは銃の鑑定書のようなもので、開拓期のテネシー州で広く使われていた
貧乏青年銃(Poor boy rifle)なる、変な名前の銃に間違いないよ、といった事が書かれてました。
なんでも貧乏な開拓者が買えるように、極めてシンプルで低コストな構造なんだとか。
でも結局、なんでどこからやって来た銃なのかは全く判らず。



表面に見事な彫金が施された金メッキのワルサーPPK。
つーか、これ弾倉にまでメッキしてるんですけど…。
一番下の棒は清掃用ですかね。

これも由来の説明がないのですが、ヒトラーも使ってたという銃ですから、
頭の悪いお偉いさんが護身用に持ってたんでしょうか。
なんとなく、オホホ、よく来たわね諸君、でもおバカさん、皆さんここで死ぬのよ、
的なオネエ悪の幹部の姿が私の脳裏に浮かんで消えませぬ。



マウザー(モーゼル)のいわゆるポケットピストル、6.35o口径のモデル1910でしょう。 
(1909と呼ばれる事もあるらしい)
その名の通り、非常に小さな自動拳銃ですが、解説版によると台湾の軍情報局からの寄贈だそうで、
やっぱりそういった人たちが使ってたんでしょうかね。

ついでに後ろを見れば判りますが、これ、撃鉄(ハンマー)もボルトもありません。
どうやって弾の雷管を撃つんだと改めて疑問に思って帰国後調べてみたら、
押し出し式のボールペンのようなスプリングと芯が一体になった機構が入っており、
ブローバックの力でこれをセット、引き金を引くと留め金が外れてバネの力で
芯が薬莢の雷管を叩く、という機構になっておりました。



一見すると同じ銃に見えますが、これは発展型のモデル1914で、
口径が少し大きくなった7.65o版(6.35m版も引き続きあったらしいが)。
こちらも軍情報局からの寄贈でした。



アメリカ空軍特別調査部から台湾の将軍に贈られた記念品の0.22インチ口径のピストル。
…とノンキに書かれてましたが、
これ、二丁セットですから決闘用拳銃(Duelling pistol)ですぜ(笑)。

記念品といった造りではないですから、
上等だ、表に出ろ、というメッセージだったような気がしなくも無く…
しかも致命傷になりにくい、単発22口径ですから、相手はかなり本気だったような気も…。


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