■台南で見た看板たち

というわけで今回のオマケは、台南における日本語を中心とした各種看板だ。

「さいですか」



「これは?」

上の看板に注目だ。
日本で最も興味深い街(私調べ)、古本屋街の神保町を名乗るお店なんだよ。
アジアで日本の、特に東京の地名を勝手に名乗ってる店は珍しくないが、
さすがに神保町は初めて見たぞ。

「本屋さん?」

いや、焼肉屋さん。

「…なんで?」

それは私も聞きたいところだ。
私の知る限り、日本の主要都市で神保町というのは東京にしかないので、
間違いなく本屋街から持ってきた名前のはずだが…
ちなみにその横にある吃到飽という看板も台湾でよく見たが、どうも食べ放題の事らしい。
直訳すると飽きるまで食べて、といった意味だけど。

「そもそも日本料理じゃないよね?」

まあ、バンコクでも日本風の名前の焼き肉屋を見たからなあ。
日本と朝鮮半島以外の人にしてみたら同じようなもんなんだろうね。



「優勝カップの広告?」

いや、主役はその右の鳥の丸焼きの写真だ。
さらに注目はその右上の文字だ。

「しゃぶしゃぶ…え?」

上の中国語だと、しゃぶしゃぶ鍋、とまで書いてある。

「いや、鍋の影も形も無いぜ」

無いんだよなあ。
ファッションとしての日本語なら、中国語で併記する意味が不明だ。
台湾でもしゃぶしゃぶは、日本と同じ料理のはずなんだよ。

「日本統治時代に台湾ではこれがしゃぶしゃぶとされてた?」

いや、しゃぶしゃぶは戦後生れの日本料理だから、それは無い。
ちなみに一番下の文字の意味は台湾のお土産コンテストか何かで優勝した、
という事だと思うが、これも詳細が全く書いてないのでいろいろ怪しい気はする。

「謎だね」

謎なんだよ。



最後はこれ。
例の穴あき鉄板のバスの窓から撮影したので、ちょっと見づらいが。

「お兄さんが牛肉握りしめてますが…」

握りしてめてるなあ…しかも4DXの牛肉だぜ。

「はい?」

牛排は前にも書いたが牛肉のカタマリ、という意味だから、
4DX 戦斧大牛肉、といった感じの意味だ。

「戦斧牛肉ですか…で、4DXって何?」

さっぱりわからん。
食べると時空を超える可能性でもあるのかなあ…。
下の宣伝文句でも、爆走狂乱の食体験、
五感の神経を全面覚醒、とかスゴイことが書いてあるしなあ。
そもそも食品の宣伝文句じゃないよな、これ。

「集中線のヌキが甘くない?」

いや、見るべきところはそこじゃないと思うぞ。
よほどバスを降りて店に行って見ようかと思ったんだが、
どうもこれは看板だけで、店は別の場所らしく、今回は諦めた。
機会があれば、牛肉による4DX体験とやらをぜひしてみたいと思う。

「さいですか」

という感じで、今回はここまでだ。


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