■みんな信号は守ってた
さて、今回は台湾の交通事情だ。
「交通事情?」
台湾、中華文化圏なのに、皆さん比較的よく信号を守ってたんだよ。
まあ、あくまで“比較的”だが(笑)。
「そうなの?」
基本的には、赤信号では停まってた。
当たり前じゃんと思ったらそれは日本式で、中国本土の上海では
赤信号でも道が空いてりゃ路線バスが突っ込んでくるのが普通だった。
他の地域でも、まずもって信号を守ってない場合が非常に多かった。
バンコクでも香港でも、程度の差はあれ、似たようなものなのさ。
ところが台湾は自動車は完全に信号を守るし、歩行者の人も比較的、信号を守ってた。
日本を別にするなら、これだけ交通マナーが守られてたのは
アジアでは韓国ぐらいだろう。
「へー」
でもってちょっと変わってたのが台北の歩行者信号だ。
「カウントダウンの秒数数字は中国本土にもあったよね?」
いや、そっちではなくて、下の青信号部に注目だ。
「微妙に変な人型だな」
これね、歩くアニメーション表示になってるんだよ。
赤になるまでずっと歩き続けるんだ。
「あれま。芸コマだな」
うん。少なくとも私は他の国では見たことがない表示だった。
ちなみに車用の信号にもちゃんとカウントダウンが付いてるのは、
せっかちな中国民族向けの共通仕様なんだろうな。
でもってなんで、と思ったのがこれ。
「歩行者優先の標識…って、あれ、日本と同じデザイン?」
なんだよね。
もっともこれ、ホントは日本の歩行者及び自転車専用道の標識なんだけど(笑)
台湾ではなぜか歩行者優先の標識にされてたんだ。
「こんな所まで日本式なのか」
日本のこれは戦後、1968年に国連が道路標識及び信号に関する条約を発効させた後の
デザインだから、戦前からの伝統ではなく、完全にまんま持ってきちゃった、という事だね。
もっとも、このデザイン、日本は日本で、西ドイツのデザインをパクったもんなんだけど(笑)。
「いいの、これ?」
念のため、国土交通省のサイトで確認してみたが、日本の交通標識に著作権は
設けられてないそうなので、法的には問題がない。
まあ、意外なところまで日本の影響が及んでる、という事なんだろう。
という感じで、今回はここまで。
「さいですか」
BACK