■バンコクにおける等身大の問題について



「………」

…………

「…………いきなり何これ?」

バンコクの陸の玄関口、フアランポーン駅にあった等身大おまわりさん。
とても顔色が悪くて、内臓がどこか悪いんじゃないかとこっちが心配になるよね。

「イロイロな意味でスゴイな」

うむ。
実際、バンコクに到着してしょっぱなコレだと、
精神的なダメージは意外に大きかった。

「何のためのもの?」

さっぱりわからん。
が、さらに驚くべき事に、これがタイ標準なのだ、
あの国の皆さんは等身大人形が大好きで、
しかも皆これなのだ、と知る事になる。

「…はい?」



例えば、これ。
今回の砦のラマ5世の前にあった兵隊さんだ。

「…何の必要性が?」

さっぱりわからん。



最後はこれ。
HTMSメークロン号の入口に置かれていた子供の兵隊さん花輪付き。

「…目の辺り、微妙に古代エジプト成分、入ってる?」

そんな感じもするなあ。
ちなみに人類なんて文化文明と
呼べるレベルのものを得てまだせいぜい4000年だ。
ここで突然黒猫の呪いで人類が滅んだとしよう。

で、1億年後の次の生命体がこれを発掘した場合、
古代ギリシャ彫刻や始皇帝の兵馬俑より技術的にはるかに劣るから、
より古い時代のものに分類しちゃうだろうなあと思ったりした。
文化文明というのは、必ずしも右肩上がりの
単純な線で進化するわけじゃないんだよね。

「なんで黒猫の呪いで人類が滅ぶのよ」

まあ、それでもこれだけ人気なんだから、
何かタイの人々の心に訴えかけるものがあるんだろう。
日本と同じ偶像崇拝の国ながら、
微妙に接点が見えない気もするが…

「さいですか」

という感じで、今回はここまでだ。


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