■もらって困る

さて、今回はバンコクのオミヤゲ事情第一回だよ、ペロ君。

「オミヤゲ事情?」

まあ、これだけいろいろあるバンコク、
お土産にも当然いろいろあるわけで、
そこら辺りを見て行こうという話だ。

「はあ、さいですか」

で、最初の今回はこれ。



「…………」

………………

「…オミヤゲって言ったよな」

言ったね。
実際、これはまごうことなきパッポンのオミヤゲ屋さんだ。

「この地球の裏側と超能力勝負してるような等身大のお坊さん人形が?」

無論だ。
その右奥にはお求め易い小型サイズのもあるよ。

「…この間、タイに行ってきましたのよ、とか言って
こんなオミヤゲ渡されたら、事実上の絶縁状か宣戦布告だぜ」

だよなあ。
でも実際に売ってるんだから、需要はあるんだろう。

「どんな?」

…盗難防止に車の助手席に常に置いとく、とか。

「むしろ坊さん拉致監禁疑惑で警察呼ばれないか?」

まあなあ。
どうも世界人口が60億とかを超えちゃうと、
中にはこういったオミヤゲを欲しがる人が出てくるんだろう。
実際、右下の仏像の頭部とかも、もらってウレシイかといえば微妙だし。
……自分へのご褒美用?

「どちらかと言うと金を払って受ける懲罰って感じだろ」

まあなあ。
ちなみに右上の貼り紙には、万引きを見つけたら警察に訴え、
最低でも10000バーツ(約35000円)の罰金、
と英文で書かれてるんだが、他の地域ではこんなの見なかった。

やはりこのエリアに来る欧米系の連中はロクなもんじゃなく、
そういった変な連中にウケル品揃えなのかもしれないな。

「そういうもんかねえ…」

バンコクのオミヤゲ事情も、
機会を見て今後も何度か紹介する事になると思うが、
とりあえず今回はここまでだ。


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