■RTAF
さて、大抵の国において、AFはAir force
空軍の略称だ。
「何の話だよ?」
まあ、聞きなさい、ペロ君。
例えば、アメリカ空軍、United States Air
Force ならUSAFだ。
王立空軍ならRoyal Air Force
だからRAFだね、
「王立空軍ってどこのだよ?」
もちろん、イギリスだ。
20世紀初頭の連中にとって、ヨーロッパはもちろん、
世界中で王国と言ったら俺様だ、という強い自負があったのさ。
が、他の国ではそうは行かない。
となると、RTAFはなんだと思う。
「タイ王立空軍、Royal
Thai Air Force
だろ」
ホントにそうかな?
「あんたがそう言ってたジャン」
いや、何事にも例外はあるさ。
例えばJAFは何の略だと思う?
「Japan
Air
Forceで日本空軍
…じゃなくて日本自動車連盟だったっけ?」
その通り。
JAFのマークが戦闘機に付いてるの、見たことないわけだ。
「だから?」
タイのAFはアート フォースの略じゃないかと思うのさ。
「…はい?」
いや、とりあえず、この博物館にズラリと並んでいた
絵を見てもらえれば、私の話も理解してもらえるだろう。
まずはこれ。
皆で楽しく飛んでいたら雲から巨大な軍人さんが出てきたので、
あわてて逃げてる図。
「たしかにそう見えるなあ…」
F-16なんてビックリしたあげく背面飛行に入ってしまってるしな。
「サンダーバーズ塗装?」
いや、あれはタイ空軍100周年スペシャル塗装。
と言ってもこれってサンダーバーズじゃん、というデザインだけどね(笑)。
さらにはこんなのも。
フランスから買った複葉機の前で記念撮影してたら、
時空がゆがんでジェット機と謎の上半身三人組が空に出現したんだけど、
撮影中の三人はこっち向いてるので気が付かなかった図。
「…タイの人って雲の中に人が居る構図、好きなの?」
なのかなあ。
こちらは女性がガッツポーズと共に紙飛行機を飛ばそうとしてる
背後に今度は象まで出てきちゃった図。
「この女性、後ろを振り返らなくてよかったねえ…」
まあ、普通だったら人生が変わるくらいの
ショックを受けるだろうからなあ。
で、最後はこれ。
「……」
………
「…うん、RTAFはタイ王立アート軍だわ。
あんたが正しいわ」
でしょ?
という感じで今回はここまでだ。
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