■機動商売 屋台
さて、今回はバンコクの屋台の機動力についての一考察だ。
「さいですか」
朝夕街中に溢れる屋台のお店だが、同じ場所でもよく見ると
朝と夜とで違う店になってたりするんだ。
「はあ、で?」
その秘密を探ってみよう、という話だよ。
とりあえず、その高速屋台変化を支えてる秘密がこれだ。
「これって何よ?」
車輪だよ、車輪。
「ああ、これで押して歩くわけだ」
それは半分だけ正解。
「半分だけって、実際押して歩いてるじゃん」
まあ、確かに手で押してる人も多いのだが、それだけじゃ
あのバンコク市内を埋め尽くす屋台パワーが説明できない。
「じゃあ、どうなるわけ?」
こうなるのさ。
「こうなるって?」
これ、右のバイクで牽引してここまで来てるんだよ。
すなわち機械化部隊だ。
「へー。バイクでねえ」
ところがこんなので感心してたらまだまだだ。
「はあ」
さらなる機械化が進んだバンコクの屋台はこんな感じになるのさ。
「ウワオ!屋台なの、これ?」
屋台なんだよなあ、これ。
ちなみにバイクの前輪が無いのに注目。
これ、右側の屋台が前輪になってるんだよ。
「よく曲がれるなあ、それ…」
まあ、あまりスピード出してなかったから、
なんとかなるのかなあ…。
「これ、周り見えてるの?」
まあ御仏の導きより360度視界バッチリ、という可能性も無くは無いが、
普通に考えた限りでは、まずムリだろうな。
「いつぞやの観光バスといい、外が見えるなんてダサイぜ、
みたいな価値観でもあるのかね、タイ」
その可能性は否定できんなあ…
こちらは同じような構造の機動屋台だが、視界はバッチリ確保されたもの。
「…意外とカッコイイな」
意外にいい味出してるんだよ、これ。
これオリーブドラブ色とかに塗ってタイのナショナルメモリアルあたりで
アメリカ軍が使った野戦調理車とか書いてあったら、信じちゃうぜ。
「いや、それはあんただけ」
といった感じで今回はここまでだ。
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