■混沌への誘い
入口の左右にゲートガードのごとく置かれていたのがこれ。
照準装置とドラム型弾倉が外されてしまってますが、
これまたマドセンの20mm対空機関砲でしょう。
しかしホントにマドセンの20mmが好きだな、タイ軍の皆さん。
第二次大戦開戦前から生産がされていた機関砲ですから、
かなり年季が入ってますが、タイ軍がいつまでこれを
現役で使っていたのかはよくわからうず。
内部はこんな感じ。
これは最初の展示室、19世紀以前の戦争のコーナー。
地味といえば地味ですが、それなりに興味深いものもありました。
最初の展示室で飾られていた刀剣たち。
握りの部分にカバーがついている、刀身が細いなど、
非アジア的で欧米風の印象を受けるものですが、
タイ語による簡単な説明しかなく、どういったものなのか詳細は不明。
でもって、そこに唐突に展示してあった自動小銃の皆さん(笑)。
ここは近代以前の展示のはずなんですが…。
タイではAK-47を19世紀以前から使ってたんでしょうかね。
参考までに上からもはやお馴染みソ連のAK-47、
(中国によるコピー、AK-56の可能性も高い)
お次がアメリカのギャングのイメージが強い
1919年にデビューしたトンプソン サブマシンガン、
最後がソ連の第二次大戦中のサブマシンガン、PPsh-41で、
これだけなぜか弾倉がつていません。
どういった主旨でこの3つの銃がまとめて19世紀以前の展示に
入ってるのか、私にはさっぱりわかりませんが…
こちらはまあ、19世紀以前のもものであろうなあ、という銃たち。
ただし解説は例によってタイ語のみなので詳細は不明。
一番上は近接戦闘用銃のマスケットゥーン(musketoon)でしょう。
19世紀前半くらいまでの海戦は、最後は敵の船に乗り込んで乱戦、
となる場合が多く、その際、せまい艦上で楽に取り扱えるよう、
開発された短銃身のマスケット銃(ライフリングが無い小銃)です。
取り扱いやすさから、
騎兵隊がカービン銃の代わりに使うこともあったようですが、
展示のものはラッパ口で、
散弾も撃てるタイプだと思うので、海軍用でしょう。
同じタイプの銃はスミソニアンのアメリカ史館で
一度見た事があるだけなので、
タイってのは貴重な兵器遺産がポンと残ってるんですよねえ…。
他の銃はよくわかりませんが、
一番下のはレバーアクションのライフルなので、
19世紀後半のウィンチェスター ライフルですかね。
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