■ある意味なんでもありだ
飛行機二つ目、セスナのO-1。
戦後に採用された、アメリカ軍大好き前線用多用途機で、
おそらくベトナム戦争中にタイ空軍に供与されたんじゃないでしょうか。
アメリカ軍の多用途機ではおなじみの開発手段、
民間用小型機からの発展型で、
セスナ170を軍用に改良した機体ですね。
唐突においてあったスクリューと錨で、
HTMS アントン(ANGTHONG)のもの、とされてました。
調べて見た限り、HTMS アントンという艦艇は3隻あり、
初代は戦前に日本で建造された輸送艦で1951年まで健在説と、
1945年5月にインドから飛んできたイギリス空軍(RAF)の
B-24に沈められた説があり、例によって詳細は不明。
二代目はアメリカから供与された上陸艇(LST)で、
1947年にアメリカからもらったものの、その後どうなったかは不明(笑)。
(この時期だとお金払って購入の可能性もあり)
最後の三代目は2012年にタイ海軍に就役した最新型揚陸艦です。
英語による解説が無かったので詳細はわかりませんが、
錨の形状からして、二代目のLSTのものじゃないでしょうか。
こちらはボフォースの40mm機関砲シリーズの一つ。
これはL60という、やや古いタイプみたいです。
L60という事はおそらく砲身長が60口径…と思って調べて見たら、
正確には56口径前後なんだそうな…。
大分(16cm)サバ読んでますね。
ボフォースの40mmは1930年代に開発された対空機関砲で、
大戦中、各国で広く使われてました。
L60はおそらく大戦中に開発された型だと思いますが、詳細は知りません(無責任)。
戦後も改良型の生産が続き、これが各国で使われており
今でも現役の国がいくつかあります。
上の写真とよく似てますが、同じボフォースの40mmでも、
こちらは戦後改良型、L60より強力なL70。
その名の通り、砲身が10口径(40cm)ほど長いようで、
火薬による弾丸の加速時間を伸ばして、より高速で打ち出せるようにしたようです。
戦後のジェット機対策として開発されたタイプらしく、
1950年代初頭から各国で配備が進められたみたいですね。
その展示の先で、軍人の皆さんが手で投げるゲートボール(?)
のような遊びをしておりました。
ここで見かけた皆さん、どうもあまり忙しそうには見えなかったので、
この施設も、軍人の皆さんの仕事先の確保、
といった側面が小さくないような気がしますね。
ここで各国の軍事博物館でお馴染み、見学に来ていた学生の団体さんと遭遇。
中学生くらいの皆さんでしょうかね。
ああ、タイでもこういうのやってるんだ、と思う。
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