■またもやバンコクで日本
さてペロ君、えーと、もはや何度目か忘れてしまったが、
とりあえず今回もタイにおける日本、というか日本語を見てゆこう。
「まあ、止める理由は無いわな」
まずはこれ。
「チャク…ザ?日本関係ないじゃん」
と、私も最初は思った。
が、良く見ると赤丸内の味の文字があり、
その横にOISHI、オイシイと書かれてるだろう。
「それが?」
約10年前、2004年ごろだとOISHIはサイアムの辺りで日本食レストランを
経営してるだけの小さな自営業という感じの会社だったんだ。
自慢じゃないが、私は日本人でも
最も早くこの会社を知った人間の一人だと思うぞ。
「それが?」
で、10年ぶりにタイに行ったらビックリ、タイどころか東南アジアを代表する
一大和食メーカーに変身してたんだよ、この会社。
言うまでも無いが、これはタイ資本のタイの会社が日本風をウリにしてるんだ。
そのオイシイが発売してる以上、これは日本風飲料なんだよ。
絵も、そこはかと無く日本の漫画風だし。
「なんだ、その理屈。怪しいもんじゃないの」
いや実際、裏を見るとこうなんだ。
「あ、日本語」
な。
「いや、しかしチャクザって何よ。着座?」
その点はさっぱりわからん。
ちなみにこれチューハイ風のお酒で、ジュースだと思って飲んでた私は
例によって一日中歩き回って疲労した後だったから、
速攻でアルコールが回ってほとんど睡眠薬状態だったよ。
「さいですか」
ついでながら蜂の文字が見えてるが、これは蜂蜜入りなんだ。
日本食はタイでもヘルシー路線で売ってるからかもしれないが、
さすがに日本食と蜂蜜はあまり関係ないような気はするな。
「まあね」
**追記**
これは日本茶入り飲料で、ヤクザ+お茶、
というネーミングという指摘をいただきました。
なんとまあ、すごい命名ですね…
ついでにアルコール抜きではないか、という指摘もあり、
この日はもう一本、別の飲料を飲んでおり、
もしかしたらそっちがお酒で、こっちはソフトドリンクかもしれません。
そんなオイシイはさらなる展開をやってるんだ。
これはセブンイレブンと提携してるらしい広告。
「なぜサンドイッチに土下座して謝罪?」
いや、女性の横にはローマ字表記でOHAYOと書かれてるから、
あれは朝の挨拶だ。
朝食用のサンドイッチ、という事らしい。
「…日本、関係ないじゃん」
…だよなあ。
でも韓国辺りでは焼き討ちにあいそうな背後の旭日旗模様といい、
左手のお姉さんの和服といい、これも日本風を前面に出してはいるんだよ。
よく見ると日本語も書かれてるし。
「スティックとワカメ アラスカカニ?」
まあ、例によって意味は不明だけど…。
ちなにみに商品は左からツナのスプレッド、ハムたまご、
ハムチーズ、そしてスティックとワカメとアラスカカニ。
どうも最後のはカニカマと海草さらだだろうね、これは。
しかしタイの文化圏で
海草を生で食べる習慣があるとは思えないから、
売れるのかな、これ。
「ツナのスプレッドって何?」
それも英語としては微妙なんだけど、
ペースト状にして、ジャムやバターのようにパンに塗るのを
スプレッドと呼ぶんだよ。
が、写真の商品はどうみても日本のシーチキン風だから、
これは英語でもTuna
flakes が正しいような気がするなあ。
「どっちにしろ、どう見ても和食ではないぜ」
なんだよね。
どうもオイシイは単なる和食業者から、
なんちゃって日本メーカーになりつつあるのかも。
「なにそれ?」
香港なんかにもあったが、完全に現地メーカーなんだけど、
日本式の名前をつけて、日本品質なんだぜ、
というのをアピールする会社があるんだよ。
昔はイギリスにもマツイという名前の
ビデオデッキメーカーとかあったし、珍しくはないんだけど。
「日本の会社なのにSONYみたいな」
それに近いね。
まあSONYの場合は、現在はともかく、
かつては中身もしっかりしていたから、微妙に温度差があるけども。
香港旅行記でも書いたけど、日本というのは今でも
アジアの唯一の先進国であり(韓国はまだ10年早いだろう)、
消費者にとって信頼が置けるブランドとして存在してるんだよ。
アジアで日本語は単なるファッション、という場合もあるが、
品質、安全性、信頼性という点ではズバ抜けたブランド力があるんだ。
あれだけ日本が嫌いな中国でも日本信奉の傾向は
確実に存在したくらいだからね。
この法則が通用しないアジアの国は
私が知る限りでは韓国だけだが、
あの国もロッテ財閥がかつては日本から来た、
というブランドイメージを利用してのし上がってるからなあ…。
「さいですか」
という感じで、今回はここまでだ。
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