■タイにおけるバスの進化についての一考察
さて、今回はタイにおける最新、
えー、最新…なんだろう、バス塗装事情?
すくなくとも10年前の時代には見られなかった文化だね。
「はい?」
まあ、これは見てもらった方が早いだろうな。
これだよ。
「………」
……………な?
「いや、な、と言われてもだな。なんだよこれ」
観光バスなんだが、どうもタイの場合、
個人営業が多くて各自が好き勝手に塗装してるらしい。
その結果、こういった、えー、妙…
いや、個性的なバスがやたら見られるのだよ。
「…こんなバスが?」
そう、こんなバスがたくさん。
ね?
「ホンマや…つーか、どういうイメージだよ、これ?」
上はキラキラ女の子、下は日本のビジュアル系バンド?
「どういう客層にアピールしてるんだ、それ…」
この手のバスは学校の遠足などで使われる事が多いようなので、
子供に受ける、というのが大前提なのかな、とは思うが、
必ずしもそればかりではない感じだ。
「と言いますと?」
単に子供に受ける目的にしてはやり過ぎなのが多いんだ。
例えば上の写真とは別のバスだが、こんな感じだね。
「…観光バスなの、これ?」
観光バスなんだよなあ、これ。
「後ろ、見えないジャン」
見えないだろうなあ。
ガラスに張られてるの、半透明フィルムとかじゃないよな、あれ。
後部カメラも見あたらないし。
「どうすんだよ、それ」
…家を出るとき、毎日の安全を御仏にお願いする?
「根本的な解決になってません」
まあ、それも謎だが良く見ると
排気管の取り回しもムチャクチャなんだよね。
隣のバスを見るとわかるが、これホントに排気管か?
「単なる装飾なんじゃないの」
その可能性は捨てきれないなあ。
が、そんなんで驚いてたら生ぬるい。
正面なんてこうだぜ。
「これ、前もほとんど見えないんじゃ…」
だよなあ…
そしてズラリと並んだあの謎のミシュラン人形とか
何の意味があるんだかわからん無数のバックミラーとか、
これも考えたら負けだパターンのような気がするなあ。
「ところどころにアルファベット表記もあるけど…」
これも意味がよくわからん。
1970〜80年代ごろの日本のトラック野郎文化が
遠くのタイで間違った形で進化してしまった感じがするね。
でもって、さらに気になるのがこのバス、窓が開いてるんだよ。
「それが?」
必ず、というわけではないんだが、一般にはタイで窓が開くバスは
だいたい冷房がないんだ。
「…え?このピカピカに飾られたバス、クーラーなし?」
…か、あっても使ってない可能性が高い。
この装飾代にお金をかけ過ぎなんじゃないの、
と余計なお世話かも知れないが心配になったよ。
「なんだかスゴイ世界だねえ…」
なので、次回もこのネタだ。
「あれま」
でもって今回は準備運動みたいなものだったと思ってくれたまえ。
「マジですか…」
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