■広がる普通の街並み
そこから貸自転車屋さんで教えてもらった、
この島のメインイベントともいえるらしい場所、
ラーマ公園を目指して西に進みます。
といっても、この日は曇り、太陽で方向が確認できないため、
家屋にある地上波用のパラボラアンテナを目安にしました。
アユタヤではほぼ南西を向いてます。
途中で見かけた中華の名がついた建物。
なんかの講堂のようですが、詳細は不明。
やはりこの街は華僑系の人が多いのかもしれません。
でもって、周辺はどんどん寂しくなって行きます。
4車線もある広い道路なんですが、ほとんど車は走ってません。
この道路、土建行政のバラマキ公共事業じゃないかなあ…。
と、そこで唐突に看板とレンガつくりの構造物が。
ワット(Wat)と書かれてますから、これも寺院跡?
それにしては、やけに小さい感じ。
ワットと呼ばれる寺院は一定規模の敷地と建物が必要だったはずですが…。
で、今回見た限りではアユタヤではかつての遺跡は片っ端から
ワット扱いになっており、本来のクメール語の意味、
「構造物、建物」といったニュアンスのような気も。
あるいはアユタヤ島の建物はすべて寺院だったのだ、
これでいいのだ、という可能性も否定できませんが…。
とりあえず見学してみるとせいぜい20m四方の小さな公園のような場所に、
こういった遺跡が残っているのです。
こんな感じで“町中に唐突に放置されてる遺跡”は結構多く、
例の2大公園以外の場所でいくつか見かけました。
後で見るようにアユタヤの遺構のほとんどは赤レンガ造りなのですが、
もとは左のように白い漆喰塗りの建物だったようです。
この辺り、中国の蘇州でもそうでしたから、
白い壁で可視光線、赤外線&紫外線あたりまで全部弾いて、
建物が熱を持たないようにする工夫かもしれません。
アユタヤ全体では、かなり壮大な建物があったようですから、
この漆喰のまま現代まで保存されていたら、
さぞや美しかったろうと思います。
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