そこで、後ろからエンジン音が聞こえたので振り返って見ると、
市場の中を徐行とは言いがたい速度で走ってきたスクーターが突っ込んで来る。
あわてて避けましたが、市場でひき逃げされそうになったのは、
上海の謎の電脳市場以来の経験でした…。
やはりこの二つの街は似てるなあ、と思ったり。
ざっと市場内を歩いて見ましたが、どうも主要な営業時間を過ぎてしまってるようで、
ほとんどのお店が閉まってました。
うーむ、残念。
まだ夕飯の準備には十分間に合う時間でしたから、
朝しかやってないとかなんでしょうかね。
とにかくそこを出て東に向います。
すでに日が西に傾きつつあるので、方向はわかりやすい。
とはいえ、なんだかさっぱりそれらしい建物が見当たりませぬ。
場所はあってるはずなんですが…
…警部、私の推理が正しければ、
この犯人は尻尾があって四つ脚で歩くヤツですね。
タイがワンワン王国の証。
その先で、20番線の番号を付けたバスを見かける。
あれ、やっぱりここまで来てるじゃん、と思ったんですが
よく見ると窓が開かないタイプの車両で、これ冷房バスですね。
どうも少し運賃が高い冷房バスだとここまで来るみたい。
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