■南国のあの人たち


さてぺロ君、今回はバンコクにおけるあの人たちだ。

「あの人たち?」

例えば彼だ。



「ああ、ドナルドさん…ってなんだかちょっとポーズが変?」

変というか、バンコクなのでタイの風習を取り入れてるんだよ。



こんな感じに。

「ああ、サワディーカってやつだ」

日本で言うならコンニチワなのかな。

「でも日本のドナルドって別に日本式のお辞儀してないよね」

まあなあ。
これも見ようによっては年間通じて平均気温30度のバンコクで
長袖長ズボン、さらに手袋つけて顔はフルメイクですか、
ちょっとカンベンしてくださいよ、という状況にも見えなくはないよな。

「そうかねえ…」

実際、先例があるしな。

「先例?」



この人だ。

「世界ニワトリ連合の最強の敵、サンダース大佐じゃん。
彼もバンコクに居たんだ」

居たけど、居なかった。

「…何言ってる?」

実はこの写真、10年前に撮影したもので、バンコク駅の入り口横の
ケンタッキー フライドチキンに飾られていた閣下なのだ。
ところが、今回はその前を通っても彼を見かける事はなかった。

「壊れちゃった?」

いや、それどころかバンコク中のケンタッキーからサンダース閣下が消えてたんだ。
…犯罪のニオイがしないか?

「いや、犬の嗅覚をもってしても、全く感じません」

バンコク中から三ダースのサンダースが消えた?

「もう帰っていいですか?」

まあ、とにかくバンコク中のサンダース閣下が忽然と消えたのは事実だ。
となると、良識ある大人として考えられる結論は唯一つ、
やはりこの格好は暑くてアメリカに帰っちゃった、だろう。

「オッケー、じゃあオレも帰るね」

…そうだな、今日は私も、もう帰ろう。
といった感じで今回はここまでだ。


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