■科学博物館でなければすごかった
さて、では今回はロンドン科学博物館の新館からスタート。
例のマップで見ると枠で囲んだ一番奥のエリアです。
ご覧のようにGフロア(日本式の1階)だけ旧館と接続してますが、
1階(日本式の2階)から上は完全に独立した建物になっています。
それどころか、基本的に別の施設、と考えた方がよく、
正直言って、つまらなくはないですが、ロンドンまで来て見るものか、
というと微妙な部分が。
まあ、とりあえず、実際に見て行きましょうか。
最初の展示テーマは、私は誰?(Who am
I
?)でした。
なんのこっちゃ、と言うと人間とは何か、
という話を遺伝とか、心とかを通して再確認する、という内容。
ちなみに、この白い部分はスクリーンになっており、
ここにある文字は全て、上から投影されてるものです。
このエリアは、基本的に考える博物館、という展示でして、タッチパネルなどを多用して、
ゲーム感覚で学べる、と言う内容になってます。
最近は、日本でもこの手の展示が増えてますが、
これは投入されてる機材に対して、伝えられる情報量が希薄になりがちで、
なんか面白かった、程度の感想で終わることが多いように思います。
そして、残念ながら、この展示もその範疇なのでした。
ここも一部が吹き抜けになっていて、下の階が見下ろせます。
左手の行列はIMAXシアターのもの。
右上に見えてるのが、旧館につながる通路。
スクリーンにさまざまな文字が映し出されるもの。
蛇が怖い?という文章は、それは人間の本能なのか、という話らしいです。
こういった感じで、いろんな哲学的とも言える文章が映し出されるのですが、
芸術としてはどもかく、科学博物館としてどうよ?と思うわけで。
左側に人間、右側にチンパンジーの骨格標本。
人間とは何か、という問いかけらしいんですが、展示内容が支離滅裂で、
正直、ウンザリ、という感じがします。
余談ながら、よくサルから人へ進化、みたいな話を見かけますが、
これは根本的な部分を勘違いしてます。
本来は人と類人猿(Ape)は同じ祖先から進化した生き物、という話であって、
サルがどう進化したって人間にはなりません。
ここら辺、初期にダーウィンの進化論を攻撃した連中が勘違いしたのが始まりなんですが、
(ダーウィンはそんな事、全く言ってないんだから、そもそも非難として成立しようがないのに…)
未だにこの誤解は解かれて無いような気がします。
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