■火砲は寝て飛べ
ヤッホー!ペロ君!
実はこの旅行記、連載開始から3ヶ月目を迎えてるんだが、
終わるのかね、これ(笑)。
「なるようになるんじゃないの」
おお、奇遇だね、私も全く同じ結論に達したところだよ。
ではさっそく、今回のオマケ編、行ってみようか。
「さいですか」
今回はこれ、科学博物館の航空機コーナーにあった図面だ。
「ミサイル?」
いや、これは有人超音速機の一種で、
1952年、ヴィッカース社のバーンズ・ウォレス(Barnes
Wallis)が設計した爆撃機の一つらしい。
ちなみにウォレスさんは、イギリスを代表する変な機体の設計者の一人だ(笑)。
左側の一番上が側面図、二番目がその透視図、三番目が正面から見たトコ、最後が上から見たトコ。
で、右側にずらっと並んだのが、各部でカットした断面図だ。
「なんか一番下の上から見た図、イカトックリみたいな形状になってますが…」
これは、どうも後部は折りたたみ式の主翼らしい。
高速飛行時には、こうやって畳んでしまえ、という設計になってたようだ。
これって、サンダーバード1号だよなあ。
「これで飛べたの?」
正直言って、わかりません(笑)。
「でもって、これでホントに人が乗るわけ?」
ホントの乗るわけさ。ではちょっとだけ拡大してみよう。
上から二番目、透視図の真ん中辺りに、ホラ、横から見た状態で、人が寝てる(笑)。
「またこれかよ!」
いや、ペロ君、世界は常に進化してるのだよ。右を見てご覧。
上から二番目の断面図、これがコクピット部なんだが、なんと二人乗り、そして二人とも寝転がってるのさ(笑)。
「…わーお」
でもって、驚くのはまだ早い、これ、当然、窓なんてどこにも無いのだが、どうも図にある長細い管が前方スコープらしい。
「何がイギリス人をここまで冒険に駆り立てるのかねえ…」
何だろうね、ホントに(笑)。
「いや、ちょっと待て、ミサイルならともかく、人が乗るのに、これ車輪が無いぞ」
その通り。
なので離陸では専用のトローリー車を使うのだ。
それが、これだ!
「これかよ!」
一応、このトローリーにもエンジンを積んでるみたいだが、これで離陸に必要が速度まで加速できたとは思えんので、
おそらくこの動力は移動用で、離陸時には機体側の動力を使ったんじゃないかな。
ちなみに、上面図で見ると、運転席、妙な場所にあるな。
「いや、ちょっと待てよ。離陸はこれでいいとしても、着陸はどうするんだよ、これ」
うむ、その点の応えは極めてシンプルだ。
さっぱりわかりません、はい(笑)。
「…イギリスだねえ…」
イギリスでしょ。
はい、今回はここまで。
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