■少しずつ現代へ



ショートSC.1。
なんだか壁にとまったハエを連想させますが、
1957年に初飛行したVTOL(垂直離着陸)実験機です。
当時流行のデルタ翼なんですが、最高時速400km/h出なかった機体じゃ、
意味ないと思うんですが…。

この機体、胴体背面に4つの空気取り入れ口が見えてますが、
ロールスロイスが垂直離着陸用に開発した小型ジェットエンジン、RB108を4台搭載してます。
で、これは例によって機体を垂直に持ち上げる以外に使えませんから、
さらにもう1機、推進用のエンジンを後ろ向きに積んでおり、計5発のエンジンを搭載、という事に。

さすがに実用には向かないだろうと思うんですが、この機体による実験は1971年、
実用VTOL戦闘機ハリアーが実用に入った後も続けられてました。
そもそもハリアーとはエンジンも、その垂直離着陸のやり方も異なるので、
この機体の実験データを何に使ったんだ、というのは謎ではあります。



こっちもVTOL実験機、XJ314。
エンジンメーカーであるロールス・ロイスが1954年に製作したもので、
あくまで浮くだけ、が目的だったようです。

前後左右に飛び出した竿の先にはVTOL機ではおなじみの空中でバランスをとる
高圧空気を噴出させるノズルが付いてます。



でもって、ここにもあったイギリスが誇る航空用レシプロエンジン、マーリン。

型番表示がなかったんですが、過給器の形からしてIII型あたりだと思います。
前部の上にあるバンダナみたいなパーツはラジエター用の水とエチレングリコールのタンク。



ここら辺は戦後の家庭用工業製品の展示。
ここまで来るとだいぶ現代的な感じがします。


はい、てな感じで、今回はここまで。
おまけは今回はお休みです。
うーむ、未だグランドフロアが終わらず…

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