■ロンドンで江戸っ子
さて、今回はロンドンの寿司事情についてだ。
「さいですか」
前回の旅行記ではあまり見た記憶が無いのに、
今回はあらゆる場所で見る事になったのが、お寿司なんだ。
今回紹介したスーパーにまであったわけだし。
「で、最初は何?」
ロンドンでよく見たお寿司屋さんその一、“ヨ!スシ”だ。
「はい?」
YO
! shushi
だよ。
「…どういう意味が?」
さっぱりわかりません。
あっちじゃ日本人はヨ!と言いながら寿司を食うもんだ、
と思われてるのかもしれない。
「なんじゃそりゃ」
まあ、後で説明するけど、海外の日本食屋さんのご多分にもれず、
これも恐らく中国系の人の会社なのさ。
そういった意味では適当な部分がかなりある。
ちなみにこれは回転寿司で、撮影場所はロンドンの玄関口、
ヒースロー空港の出発ロビー内だ。
でもってもう一つ、何箇所かで見かけた、わさび寿司。
良く見ると、ちゃんと平仮名で“わさび”と書いてある。
「これも回転寿司?」
いや、こっちはどうもカウンターに並んでる中から選び、
席に持って行って食べる、といったタイプらしい。
常に営業時間外に見かけたので(笑)詳細不明だけどね。
で、こっちはセントポール寺院の前にあったヨ!スシのお店にて。
「メニュー?」
いや、上に描かれたイラストを見るとわかるが、これは値段表。
ついでに、回転寿司のシステムについて解説してるんだ。
「一番下の、地下鉄の乗り換え案内みたいのは何?」
これはお皿の色ごとの値段説明だね。
一番安いので1.7ポンド、約220円、一番高い銀の皿だと5ポンド、
約650円だから、それなりにいいお値段だ。
でもって最後はこれ。
「…招き猫が日本刀持ってますが…」
映画キル・ビルに引っ掛けて、キル・チル、寒さをぶっ飛ばせ、と言ってる訳さ。
まあ日本刀まで持ち出したのは勢いだろう。
「寿司屋で寒さをぶっとばす?」
寿司屋だからさ。
今回の旅行は3月上旬だったので、まだ冬の終わりだったんだ。
一番上、右側に
“寿司は冷たいまま出すのが一番、ただし冬を別にすればね”
と書いてあるとこからして、どうもイギリスで冬場というと暖かい料理ばかりで
寿司は人気がなくなってしまうようだ。
「寿司に季節感があるんだ…」
あるんだろう。で、このヨ!スシの皆さんが考えたのが、
だったら暖かいメニューを作っちゃえ、という事。
「お吸い物とか?」
いや、下の黄色い帯の中の料理がそれ。
「…どうみても、中華料理ですが」
中華料理だよねえ。
我々の暖かい冬のメニューをお試しあれ!としてあるから、
まあ、スシのラインナップと一緒にお皿に乗って回ってるだろうな。
「斬新ではあるな」
斬新ではあるでしょ。
はい、今回はここまで。
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