■ゼロ戦マン イン コスフォード

さあ、ペロ君、いよいよまた航空博物館編に突入だ。
突入なんだ…。

「テンション低いな」

なにせ、書くのが大変な航空博物館で、よりによって、
一番大変な実験機の解説を、同じ旅行記で二回もやるハメになってるからねえ…。

まあ、旅行に行く前からわかってた事なんだけど、
しばらく航空博物館の旅行記やってなかったので、
ここまで大変だとは思ってなかったんだよ、トホホ…

「あんたの愚痴はどうでもいいよ。今回は、何?」

そうだね、今回はちょっといいニュースだ。
今まで、イギリスでもフランスでも、日本機に関する関心は低かった。
が、このコスフォードで、ついに、一般市民による、
ゼロ戦のイラストを目撃することになったのさ。

それがこれ!

博物館の入り口横に展示されてた、市民の皆さんによる絵画展の中の一点だ。
ちなみに、一番目立つ場所に置かれてたんだぜ。
漢字で零戦だぜ。



「…なんか叫んでますよ、パイロットの人」

叫んでるよなあ。

「ハチマキしてるし」

ハチマキしてるよなあ。

「…斜め下を向いてますよ、ゼロ戦」

向いてるよなあ。

…うん、まあ、その通りで、このシチュエーションで導き出される結論はただ一つ、
大戦末期のアレ、の絵なんだよね、これ。

「…それが市民のみなさんが描いた日本機の絵?」

絵なんだよなあ。
まあ、日本の戦闘機、と聞いて、誰もが思い浮かべるのがこれ、なんだろうね。
ゼロ戦は空中戦もできるんだぜ、とか言っても、
信じてもらえないような気がしてきたよ…。

「…痛いね」

痛いよね…。
おじさん、ちょっと悲しくなって来ちゃったさ…



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