■フランスはやるザンス!
その横にあったルデュクシリーズの基本構造図。
これが例の熱推進という理論らしいんですが、フランス語ゆえさっぱりわからず。
まあ、恐らく日本語で書かれてても、よくわからなかったと思いますが…。
とりあえず、機首部のえらく細い吸気口から入った空気の流れが、
直後の広い空間に導かれてる、というのがわかれば、
ラムジェットエンジンの8割は理解できたと言っていいはず。
ルデュクシリーズの開発年表。
上に行くほど高性能、とかではなく、単純に新しい機体です。
一番上に非常口の案内が方向そろえて置いてあるのは、
この展示担当者からの遠まわしなメッセージでしょうか…。
一番奥の展示コーナーではこれらの機体の活躍ぶりが映像で見れます。
ホントにこれで飛ばしたんだ…。
アメリカとイギリスもそうですが、終戦後から1960年くらいまでのテストパイロットってのは、
ホントに命がけの仕事だったんですよね。
…さて、まあ気を取りなおして、他の展示機も見て行きますか。
いくらなんでも、全部が全部、あんなのでは無いでしょうから。
…と思ったとたんこれか…。
1967年に初飛行したシュド(SUD)航空社のルジオン(LUDION)。
一人乗りの超軽量垂直離着陸(VTOL)機との事ですが、
左右に積まれてるのは小型ジェットエンジンではなく、ロケットエンジンです。
基本的な上方向への推力はこの2基のロケットが担当し、
それを下向きに飛び出してる4本の棒の先にある圧縮空気噴出孔でバランスをとり、
空中に浮かんだり、機体を前方に傾けて前進したようです。
これで高度600mで時速100km/h出せた、との事ですが…。
これに乗って東京スカイツリーの高さまで上がれ、ってのは事実上の罰ゲームでは…。
ロケットエンジンは、むき出しでパイロットのすぐ横に置かれてますから、
熱、スゴイ事になってたんじゃないでしょうか。
当時の写真を見ると宇宙飛行士みたいな格好のパイロットが乗ってるのですが、
これがこの熱対策なのか、当時の宇宙ブームに乗ったものなのかは不明。
今回の怪飛行機シリーズの中では最も新しい世代なんですが、
この機体も1967年のパリ航空ショーで飛行展示をやってます。
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