■おフランスでおジャポンざんす


さあペロ君、今回もガツンと行くざますよ!

「さいですか」

今回はおフランスにおけるジャポニズムについてザンス!

「さいですか。また芸者の話?」

今回は違うザンス!



「ブリキのオモチャ?」

うむ。
この博物館の例の模型展示コーナー、その片隅にあったのがこれだ。
こういうのもコレクションしてるらしい。
で、これは主に航空機関係のもの。
私はようわからんが、コレクターにはそれなりに
たまらんモノなのかもしれん。

「ふーん」



でもって、ここからが本題。
その横にあったのがこれだ。

「こっちは宇宙関係か。スペースシャトルのブリキオモチャなんてあるのね」

まあ、それも注目だが、問題は真ん中の段の奥のほうだ。

「いや、暗くてよく見えないんだけど。ん?スターウォーズのR2D2がいる?」

いや、そのさらに奥だよ。



これだ。

「あれ?奥にいるのは…マジンガーZ ?!」

ポンピン。ちなみにあのデカイロボット3柱は手前からグレンダイザー、
ライディーン、そしてマジンガーZだ。

「…なんでそんなものが」

フランスじゃ30年近く前からこの手の日本のロボットアニメが人気だったらしい。
1978年の夏から半年間に渡ってテレビで放映されたUFOロボ グレンダイザーは
フランスの歴史に残る大ヒットとなり、なんと視聴率100%を達成してるんだよ(笑)。
日本じゃ知らない人の方が多いロボットアニメだと思うが…。

ちなみにフランスでのタイトルはゴルドハーク(Goldorak)だが、意味はよくわからん。
これ、日本語で紹介される場合、ゴルドラックと書かれる事が多いが、
フランス語の発音的に“ラック”とはならないと思うぞ。
ついでにYou tubeでGoldorakで検索すると、イヤンてなくらいに引っかかる。

「…100%ってありえるのか、その数字」

ありえたらしんだよ、これが。

もっとも、当時のヨーロッパはそもそもテレビ局が少ない上、
視聴率は年齢別に細かく集計してたので日本とはちょっと違い、
視聴率50%くらいの番組は珍しくなかったらしいけども。
それでも100%は異常な数字だろう。

さらに、この番組の主題歌のレコード売り上げは100万枚を超えてるんだが、
フランスの人口を考えると、驚異的な数字だろう、これ。
ついでに今でもハードロックバンドがこの曲をカヴァーしたりしてるようだ。

「で、これか」

そう、これなのさ(笑)。
グレンダイザーをキッカケに日本のアニメの大ブームがおきて、
今でもフランスはヨーロッパで最もオタク文化が浸透している国となってるんだ。

「で、これか」

そう、これなのさ。
20世紀のジャポニズムブームともいえるかも知れない。
でもって、不思議な事に、この流行は隣国のイギリスでは全く起こらなかった。
その結果、今でも、日本のオタク文化はほとんど浸透して無い。

「へー」



でもって、よく見てみると、さらにすごいんだよ、これ(笑)。
手前の一番左、黒っぽいのがはアクマイザー3のザビタン、その右はUFO戦士ダイアポロン、
キョーダインにゲッター1、マジンガーZにガッチャマンと来たもんだ。

「…いや、全部わかるアンタがスゴイっつうか、人としてどうよ」

人生、何事も勉強なんだよ。
まあ実際、日本人でも全部わかる人がどれだけいるかって世界だよね、ホンマ。
ちなみに視聴率100%ロボ、グレンダイザーに至ってはあっちこっちに見えてるなあ。

「しかし、ここ航空宇宙博物館だろ」

グレンダイザーはUFOロボなんだから、宇宙の範疇さ。
というわけで、今回はここまでだ。
フランスよ永遠なれ!ってな感じだね!

「さいですか」


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