■そして中心地へ



あ、見覚えのある場所にでましたよ。
これ、トラファルガー広場の裏だ。

と、なると…



ありました、ナショナル ポートレイト ギャラリー。
直訳すれば国立 肖像画館。
その名の通り、あらゆる時代の肖像画、肖像写真、さらには彫像をコレクションしてます。

これも前回見損ねており、見れば閉館までまだ1時間はある。
せっかくだから、見学して行きましょう。
ちなみにここも入場は無料。

結構有名な絵や彫像もあったのですが、残念ながら、内部は撮影禁止。
なので、ここの写真はありません。



で、出るときは、トラファルガー広場側の出口から。
ここがロンドンの中心、といっていいんじゃないか、という広場です。
中央正面の巨大な柱の上にあるのがネルソン提督の銅像ですね。

余談。
夏目漱石の短編小説集に永日小品というものがあります。
この中に印象、という極めて難解な作品が出てきます。
なんだか夢の中のような街を歩くだけの話なんですが、
実はトラファルガー広場周辺を歩いて描写してるだけです。

作中、なんの説明もなし、それどころか固有名詞は全く出てこないという
漱石にしては珍しい投げやりな作品とも言えます。
なにせ、ロンドンの地理感がないと、何を言ってるのかもわからないのです。

この小説では東側の坂の上(今回のルートと同じ)から広場に入って、
ネルソン提督像の下のライオン、“石彫りの獅子”の横を通り、
最後に遠くからネルソン像を見て終わるのです。

昔読んだときは変な話だなあ、としか思わなかったんですが、
前回の旅行後、たまたま読み直して、気が付きました。

ロンドン塔のウソといい、どうも確信犯的にロンドンを小説の題材にしますね、漱石は。



ちなみに、こっちがナショナル ポートレイトギャラリーの正面です。




その前で、なんだか女性の団体がデモを行ってましたが、
なんだかどうも盛り上がりに欠けてるような…。

ちなみにこのデモ、ホテルに帰ってから見たニュースで放送されてました。


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