■とりあえず飛行機なのは間違いない
他のエンジンとは離れて展示されていた、オリンパス593エンジン。
例のコンコルドのエンジンです。
ぜひこの改良型には893エンジンの名前をつけて
日本に輸出して欲しいと思ったぜ、オヤジ。
イギリスといえばこれ、ランドローバーのシリーズ1。
要人用に1955年に導入された、との事ですが、これ、オープンカーでして、
もしかしたらパレード用?
デ・ハビラントのチップ・マンク(Chipmunk)。
1950年代、あのタイガーモスの後継機として導入された初等練習機。
…一体全体、この空軍はどれだけ練習機を持ってるんだ?
これも各メーカーへの予算配分対策ですかね。
この展示の機体は、20世紀のセレブの中ではケネディ、ブッシュ(父)両大統領に次いで
実戦経験豊富なオッサンである代わり、頭はちょっと弱い(笑)、
第二次大戦の勇士、エンディバラ公が飛行訓練に使ったものだとか。
エリザベス女王のちょっとオツムがあれな旦那様ですが、
この人、日本降伏の時、東京湾にいたんですよね。
当然、当時は一介の海軍士官(中尉か大尉)にすぎませんでしたが。
まあとりあえず、この時、彼が日本について、
なんと言ったであろうかは、想像するのもイヤですね(笑)。
オースター(Auster) T7 アンタークティク(Antarctic)。
その名の通り南極観測用の機体。
T7練習機を改造して、1956年に行われた南極探検に持ち込まれたもので、
着陸用スキー装備のほか、無線が強化されてる、とのこと。
ちなみオレンジ色は、白い雪原上でもっとも見分けやすい色として採用されたそうな、
あれ、これは例のフランス航空宇宙博物館にあったビックリドッキリメカ、
プ ディ シェル(Pou-du-ciel)HM-14…と思ったら、
ミグネット(Mignet)のフライング フリー(
Flying
Flea/空飛ぶノミ)だとの事。
いや、でもプ ディ シェルもフランス語で空飛ぶノミの意味だぞ。
で、改めて調べて見ました。
どうもこの機体、フランスの家具職人から飛行機設計屋さんになった(笑)
アンリ・ミニエ(Henri
Mignet)という人が1934年に設計図を“出版した”機体らしいです。
要するに日曜大工でみんなで家でこの機体を造ろう!
とその設計図だけを売りに出し、実機は全て、この本を買った皆さんが
自宅のガレージで切ったり張ったりして作り上げたものなんですよ、これ。
マジですか、機体強度とかちゃんと確かめる方法あるんですか、
メチャクチャ危険なのでは?と素人の私でも考えるとこですが、
やっぱり危なかったらしく、事故が続発、
フランスでは設計図の出版化から2年後の1936年に飛行禁止となります。
でもって、この設計図はイギリスでは1935年に雑誌に連載される形で発表され、
イギリス国内でも多くの人が組み立てに成功してるようです。
で、こっちは名前も英語でフライング フリーになった、という事らしい。
でもって、イギリスでも事故が続発、1937年の夏にはこれも飛行禁止となります。
この展示機もイギリスの個人が趣味で造り、飛行禁止になった後は
納屋にしまってあったものだとか。
が、戦後、この機体を元に独自の機体を造る人が現れ、
さらにそれを改良してしまったものが、
フランスの方にあった白い複葉機とかのようです。
ちなみに戦後に作られた機体は、飛行特性を改善してあり、
飛行禁止対象にはなってないようです。
つーか、自宅で飛行機を造る、という発想はスゴイですね…。
はい、今回はここまで。
オマケも一回お休みとさせていただきます。
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