■クールジャパン 2 本番
さて、本編ではまだ英国(大英)博物館の中をウロウロしてるのだが、
ここでちょっと時間を先取りして、この日の夜に行ってみよう。
この日は博物館脱出後、ロンドン中心部を完全に縦断するのだが、
その途中、オックスフォードサーカスのそばにあるオシャレ街、
カーナビー(carnaby)通りに入り込んでしまったのさ。
「さいですか」
で、そのオシャレ世界のど真ん中で見つけたのさ。
「…何を?」
ロンドン式カッコいい日本を、さ。
「…はい?」
じゃーん!これだ!
日本で言えば表参道や心斎橋をさらに洗練したような街の中に燦然と光臨したのが、これ。
その名も、衣服だ!
「…って事は洋服屋さん?」
その通り!
ただし、これは店の名前であり、かつブランド名なのさ!
よって、デカデカと白地で衣服/IFUKUと書かれたTシャツとかが売られていたぞ!
日本でCar
という名前の自動車メーカーが誕生したような感じ?
「その例えはどうかなあ…」
とりあえず、日本文化がオシャレ、という扱いになってたのは、
アジア以外では初めて見た。
そういう意味では驚いたのだが、そいうった意味以外でも驚いたのさ。
「どういう意味?」
こういう意味。
「あー、なつかしいね、この手の海外日本語…」
最近ではほとんど見なくなったんだけどね。
ただし、ここの場合、狙ってやってるのか、という気もする、
「なんで?」
いろいろ、確信犯的なものを感じるんだよ。
IFUKUという日本語が、発音的にはちょとアレだからなあ。
この店の場合、略称はI.F.Uであり、見方によってはエラク下品な英語の省略になってるんだ。
「取り扱い説明書の略称じゃないの」
変なトコで、変な知識を持ってるな。
たしかに、そういった意味にも取れるが、この店の場合、
入り口にこんなポスターが貼ってあるわけさ。
「…キャバクラとかの文字が見えてますが…」
見えてるねえ…。
ある意味、完全にイギリス人相手の商売だ、という証明でもあるな。
日本人相手だったら、皆帰っちゃうだろう。
そのくせ、知らずにやってるとは思えないセレクトで、おそらく確信犯なんだろうな。
こういった“きわどい”日本文化をクールとして扱ってるのが、この店らしいんだ。
「よくわからんなあ…」
まあ、まさに価値観は人それぞれ、というヤツだ。
「上の方に金太郎とか書いてありますが…」
それはこれだね。
「…なんかそういった店?」
うん、なんかそういった店だ(笑)。
これがどの程度、全国展開してるのかは知らないが、
都内の歓楽街ではそこそこ見かける店なんだよ。
ちなみに写真は上野駅の近所の店。
「世の中いろいろだねえ…」
まあ、まさにその通り、という感じで、今回はここまでだ。
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