■ソ連だって来るぜ



さて、ここからは、少しだけ離れた場所に置かれていた車両軍団を見て行きます。
手前に見えてるのは、これも世界中に置いてある(笑)、ソ連の戦車T-34/85。
これは例の車外燃料タンクを、横だけでなく後ろにまで積んでますね。

個人的には大戦中の戦車でもっとも美しいと思っております。



正面からとなりのシャーマン戦車と比べると、
対弾能力を高めた傾斜装甲がよくわかります。
一切の説明はありませんでしたが、おそらく朝鮮戦争での鹵獲戦車でしょう。

朝鮮戦争の時は、これを大量に供与された北朝鮮軍が、
一気に半島を南下、韓国軍はほとんど崩壊状態に追い込まれます。
後に駆けつけたアメリカの最初の応援部隊も、速攻でこのT-34/85に蹴散らされ、
ある意味、朝鮮戦争の象徴とも言える兵器となるのです。

ちなみに、前にも書いたように、ソ連の武器提供は必ず有償でして(笑)、
この時の武器援助と引き換えに、日本統治時代の発電所の
施設とかを根こそぎソ連に持って行かれた、という話があります。



ここにもあったM4シャーマン戦車のA3E8型。
イージーエイトだけ何で2両?と思ったのですが、特に深い理由はなさそうで、
単にあるから展示してます、という感じでした。

このイージーエイトは韓国軍も使用したのですが、
これが朝鮮戦争中からなのか、それ以後なのかはわからず。

こうして見るとT-34/85の背の低さがよくわかりますね。
ちなみに、シャーマンが特に背が高いわけではなく、
ドイツのパンターとシャーマンはほぼ同じ車高です(わずかだがシャーマンの方が低い)。
この点はT-34が極めて優秀なデザインなわけです。
(車高が低い方が見つけ難いし、弾も当たりにくい)


なんだか勇ましい目玉が書き込まれた水陸両用装甲車、LVT-P7。
1970年初頭に開発された、アメリカ海兵隊向けの車両で、
沖合いの船から岸辺まではボートになり、浜辺に着いたら、
そのまま装甲車として上陸してしまう、というもの。

韓国軍は1974年から採用していたそうですが、どこで使う気だったんでしょう…。



こちらも上陸用装甲車LVT-P3。

現地の解説によると朝鮮戦争の仁川(インチョン)上陸作戦などで使用された
アメリカの水陸両用車、との事ですが、
私はP3という装甲車両を知らず、いろいろ調べても正体がわかりませんでした(笑)。

なんでしょうね、これ…。


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