■まだ続く
「…坂本さん?」
日本人のお客さんも多そうな、韓国アイドル系の店だから、そうかもしれない。
ただし、字が微妙に違うんだが、ソウルには竜馬山という
地名があるので、その関連かもしれないね。
もっとも竜馬というのは駿馬、すぐれた馬という意味の名詞だから、
龍馬と書いてしまうと意味がかわってしまう。
ここら辺りは微妙だ。
「意外にまじめな話になったな」
オレはいつだって100%全開にまじめだよ。
「さいですか」
「エコって…何が?」
まあ、ここら辺りは自己申告、言ったもの勝ちだから、
本人がエコと言ったらエコなんだろう。
ちなみにこれは和製英語みたいなもんだから、
やはり韓国は日本文化圏だなあ、と思った。
「どう見ても普通の衣料品屋にしか見えませんが…」
もしかしたら、新品に見せかけた古着で、
廃品の再利用してるのかもしれないぜ。
「それはエコではないと思います」
まあ、ここら辺りは主観の問題だからなあ。
買っても袋に入れてくれないだけとかね。
「確かに、なんでもありではあるな」
「…自称?」
わからない。
入ってみたら、ほんとに貴公子が立っていて、
そこの薄汚れた貴殿には、当店の洋服は売れませんね、
マンマミーア!とか言われる可能性もなくはないな。
「それは貴公子ではないと思います」
まあ、とりあえず、こんなステキネーミングで溢れる
明洞地下街、次回、後編に続くのだ。
「え、引っ張るの、このネタ?」
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