■齧歯目の要塞



というわけで、保護から5カ月が経ったジャンガリアン ハムスターのシロネズミ(正式名称)、
これだけ飼えば、お互いの必殺技や弱点、隠しコマンドなども大筋で判明して来たので、
その辺りを今回は紹介してみましょう。

まずはその住居の変遷から。



ハムスター結合型住居設備(Hamsterhouse module system / HMS)の最初の形が
この初代ハムスターの家、HMSドレッドノートでした。
前回の記事で説明したように、手前の木箱型の巣箱と、奥の運動場と水飲み場を兼ねたゲージを
ペットボトルの通路で接続したモノ。

ただし、これではあまりに手狭で、ハムスターも外に出せ、としょっちゅう大騒ぎするため、
さらなる大型棟の接続が夕撃旅団齧歯目課より統合参謀本部に対し要請されました。



その結果増設されたのが闘技場棟(Battle arena module)で、衣装用のプラスチックケースの
外箱を利用し、幅約32p、奥行き45pと、かなりの容量を誇る最大の独立棟となってます。
対空警戒の訓練のため、天井は完全開放型なのが特徴。

簡単に説明すると、

@ 事務所兼鉄柱をかじる棟
A 巣箱型住宅(2LDK)棟
B闘技場棟
Cご本人登場

といった構成になっています。

この新型、HMS スーパードレッドノート、超ド級ハムスターの家の完成によって、
ハムスター住宅の進化は完成した、と当時の関係者は考えたのですが、
やがて時代の変遷と住人(シロネズミ)が、さらなる進化をハムスター住宅に要求し始めます。



その結果がこの状態。
事務所であるゲージを大型のモノに変更、巣箱をその中に統合することで、
シンプルながら、より大き空間を利用できるようにしたのが、この最終進化系、
HMS 超々ドレッドノート型となります。



最大の改造のポイントが、事務所と住宅の一体化、職住合体形状でした。
正直言うなら、以前の形状だとやたらと巣箱内の木くずを周囲にまき散らしてしまって掃除が大変だったので、
この形状に変更した、という部分もありにけり。



しかし驕る平家は久しからず、完全無敵、落書き無用と思われていた
HMS 超々ドレッドノート型ですが、その黄昏は意外に速く訪れました。

西暦2017年8月23日、南米歌う草食ネズミ、デグー族の襲撃を受け、
あっさりバトルアリーナへの侵入を許してしまい、さらに床にシロネズミが埋めて備蓄していた
ハムスター用ペレットを強奪される、という事件が発生します。

これがいわゆる8月のデグー攻勢(Degu Offensive)です。
この時、休戦に向けて両者の仲介に入った筆者がデグーを強制回収しようと闘技場に左手を突っ込んだところ、
遊んでもらえる!と勘違いしたハムスターが、しがみついてたデグーから方向転換してこの手に飛びついた挙句に
大興奮のためガブリと噛みつき、さらにエサを奪われると思ったデグーがこの手を引っ掻いたため、
筆者が当事者達以上の損害を被る、という悲劇に見舞われました。

これに懲りた統合参謀本部は、急きょデグー対策として、47×32センチ級金網を採用、
これにより化学攻撃を含むあらゆるデグーの攻撃に耐えうる強度を闘技場に対し確保し、
人類の英知と、100円ショップの品ぞろえに対し、自信を深める事になります。

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