その後、たまにベッドから這い出して来てデグーが好む高い場所に居るんですが、ほとんど動きません。

結局、最後の3日間ほどは全く何も食べないまま、2020年9月8日、生後2年半、本来のデグーの寿命からすると半分ほどで永眠しました。完全に栄養不足による衰弱死ですから、最後に体重を図ったら115gほど、ほぼ半分にまで減ってしまっており、お腹空いてたろうなあ、今度生まれて来る時はもっと元気な体で、美味しいものたくさん食べような、と思う。とりあえず半日ほど、一緒に居た後、埋葬しました。

何度か書きましたがシロは近親交配で生まれた子です。これはグウ母ちゃんを前の飼い主さんがオスと勘違いして男兄弟と同じカゴで飼育していた結果の不幸な事故でもあるんですが、気の毒な生まれではありました。実はシロほどでは無いものの、ブチも歯ならびは悪く、こういった歯の不整咬合は近親交配の結果の可能性が高いように見えます。さらに言えば子供全員が本来のデグーとは全く異なる体毛だった事からして、グウ母ちゃんも本人も近親交配の産れの可能性が高く、なんとも複雑な気持ちになります。

こういったペットの近親交配は白いデグーのように、原種に存在しない体毛を生み出そうとしたりした結果生じるものであり、愚かという言葉しか浮かびませぬ。こんな可愛そうな事になる位なら、シロも普通の色のデグーであった方がはるかに幸せだったろうに、と考えるところです。

デグーが愛らしいのはその性格によるところが多く、色なんてどうでもいい問題です。そのために不幸な子が生まれて来るならこれほど悲しい話もなく、世の中の毛色の違いで値段をつけて儲けてるペット屋は皆滅んでしまえ、と思うところでもあります。



デグーに死を理解するほどの知恵はありませんが、グウ母ちゃんだけは「誰かが居なくなった」というのを理解してるフシがあります。
以前に四人姉妹の内の二匹、シマとクロを里子に出した時には荒れまくって飼い主に噛みついたりしたのですが、今回はほぼ一日、ボーっとしたり、突然悲鳴を上げて、カゴの中をウロツキ回ったりしてました。
結局、飼い主は彼女から三匹の子供を奪ってしまったわけで、ごめんね、母ちゃんと思う。



といってもそこはデグーですから、数日もあれば元気です。



元気……



君たちはいつまでも元気でいてね、と思う。


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