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2017年2月生まれ。生後10カ月まで茨城県つくば市で過ごした後、2017年12月に夕撃旅団へと送り込まれた。 平均体重270gという巨漢デグーである。他の子と比べると二回りはデカい上に長毛なので、ほとんど別の生命体じゃないの、という印象を受ける事もある。ちなみにデブではなく、縦長、すなわち身長がデカいタイプの巨漢で、人間でいう幼少期の巨人症のようなモノかもしれない。だとすると遺伝の問題ではないのだが、その子供のブチもかなり大型だったので、筆者は遺伝的問題だろうと判断している。 先住デグーがデイなら次はグーだと安直な命名をされたが、出産後は母ちゃんと呼ばれる事が多い。 ついでにビビリで人に懐かない子、その点はご了承のほどを、という触れ込みでやって来たのだが、時間はかかったものの(約1年)最終的には慣れたし、一定レベルでは懐いた。今では抱っこ、飼い主の上着の懐に入れてオヤツを与える等が可能。ただしビビリなのは完全にはなおらず、未だに飼い主が部屋に入って来るとカゴの隅っこに隠れて様子を見ている(部屋に入って来るのはほぼ飼い主しかいないのに。ちなみにブチも同じ行動をとった。対して同じ親子でもシロは平気だった)。 昔は人を見ると悲鳴のような警戒音を出して鳴く、飼い主が机から立ちあがっただけで悲鳴を上げながらカゴの中を逃げ回る、というチョービビリだったが、入団1年後くらいから、全く逃げなくなり、カゴの入り口に貼りついてオヤツを要求するようになった。これぞ飼い主の愛の力、と言いたい所だが、現実にはオヤツの力であり、牧草以外の美味しいものは全て飼い主が手渡しで与える、という事を徹底的に行った結果、あの人型オヤツ供給マシンは敵ではない、と認識するようになったもの。 ただし飼い主を見てイチイチ驚かないようにすため、部屋に入ったらすぐ声を掛ける(目が悪いので視覚では認識できないが声は聞き分けるので飼い主の声を覚えさせる)、同じくカゴ近づくときも必ず声を掛ける、等の努力もしてるので、多少の愛はあったと思いたい。 ■2024年1月永眠 6歳11カ月 直前まで元気だったのが、突然、風邪のような症状を見せて1月の寒い日に永眠。他にも同じような症状見せる子が居たが、温めてやったら回復したのに対し、母ちゃんだけは助からず。年齢的なものもあるかと思いますが、とても残念でした。ビビリで人見知りでしたが、最終的に最も飼い主に懐き、お互いの意思疎通も可能な子でした。手に乗ると尻尾でギュッと飼い主の手を抱きしてめてくれる子でもあり、とても可愛かったです。ではまたね、母ちゃん。次もたくさんオヤツを食べようぜ。 |
デイ母ちゃんの娘、その1。四匹居た子供たちの内、居残りとなった子の一人。 2018年1月27日生まれ。顔以外の前身の体毛がほぼ白いので“シロ”と命名をされる。ちなみに以前はお腹の下半分が母ちゃんと同じく薄い茶色だったのだが、いつの間にか真っ白になってしまった。平均体重205g前後と一家の中ではもっとも小柄だが、それでもデイお母さま一家の女の子たちと比べると1〜2割は大柄であった。 グウ母ちゃん一家の中では比較的常識派であり、ビビらず、騒がず、母ちゃんとブチが物音などに驚いてカゴの隅っこに隠れてる時も、この子だけが平然と回し車を回し続けてたりすることが多かった。 その代わり愛想も無く淡白な性格で、よそでやって行けるか不安だったので特捜課に残留となった子である。とりあえずビビリでは無いし、飼い主を警戒もしないが、他の子たちほどフレンドリーでもない。それでもオヤツの時に飼い主の元に駆け寄ってくるようにはなったので、どんなデグーでもある程度まではなつく、という生きた証拠になっていた。また、比較的おとなしい個体でもあり、他の連中はオヤツの時にカゴの柱に文字通りかじりついて「オヤツ、オヤツ」と大騒ぎするのに、この子だけはその奥で静かに見てるだけ、という場合が多かった。 また警戒心も強く、他の連中が飼い主が与えるものは何でもすぐ食べちゃうのに、シロだけは新しいオヤツは食べない事が多い。しばらくすると食べ始めるので好き嫌いではないだろう。 ちなみに撫でられると「ちょっとやめてちょうだい」と前脚で飼い主の指を払いのける特技を持つ。また寝てる最中に突然、寝言で警戒音で叫ぶ、という変な癖も持ち、これは他のデグーがビックリして飛び起きるので結構、迷惑だったりする。最終的には治ったのだが、二歳を過ぎるくらいまではこの癖は残っていた。 一家の中では最も回し車が好きで、デイお嬢、トクさんほどではないものの、よく回っていた。また顔つきも、母ちゃん、ブチがよく言えば愛嬌のあるオバちゃん顔、悪く言えばブサイクなのに対し、比較的美人である、など一家の中ではやや特殊な一面を持つ子でもあった。 ■2020年9月永眠■ 幼少期から、他の子よりヒマ種を食べる速度が遅かったのだが、後にアゴの骨の異常で歯の咬み合わせが悪かったと判明、最終的には骨の変形が進み歯が噛み合わなくなる不整咬合になってしまう。2020年5月に獣医さんに見せてたのだが、治ることは無い、と判断され、その後、約四カ月にわたる闘病の末、永眠。最後はかなり衰弱してしまって見るのも辛い状況だった。 こういった不幸を無くすためにも、毛の色で値段を変えて売るペットショップなどは全部死に絶えてしまえばいいと思う。 |
デイ母ちゃんの娘その2。 当然この子も2018年1月27日生まれ。顔以外の毛並は白地に灰色のブチが入った状態なので“ブチ”と命名をされる。ただし寒い時に全身の毛を逆立てると真っ白に近くなるが、平均体重260g前後と母ちゃん並みに重量級の巨体なのでシロとの判別は容易。 母ちゃんも長毛だが、この子の場合特に毛が長いようで、他の子より丸く、膨らんで見える事が多い。長毛種デグーとでもいうべき個体で、同体重の母ちゃんと前後長は変わらないのに、横から見ると一回り大きく見えるくらい膨らんでいるし、スキを見てお腹を撫でるとそのモフモフ感は半端ないものがある、モフモフエリートとも言える子だった。 あらゆる面で母ちゃんに似ており、大柄で長毛、かつビビリである。そしてビビリである以上、怖くてすぐ手を出すため喧嘩っ早く、四姉妹全員勢ぞろい時代に姉妹ケンカが起きる場合、8割はコイツが原因だった。また家族以外のデグー、デイお嬢、トクさんを見かけるとすぐに威嚇してケンカを売るため、非常にやっかいである。そのあまりのビビリぶりにウチ以外で生きていくのは困難であろう、とこれも特捜部残留となった。 ただし感情豊かとも言え、我が家のデグー中、最も個性的かつ面白い存在でもあった。ビビリの反動なのか一度なついてしまったら最も飼い主に抵抗を感じない子となり抱っこも最初に可能になったし、オヤツの時に真っ先に飼い主もの元に駆け寄って来るのもこの子だった。 トクさんと並んで食い意地がはった個体でもあり、オヤツの時にすぐにもらえないと大きな声で飼い主を糾弾する。それでももらえないとカゴの枠を登って壁に貼りつき、大声で鳴き続けて飼い主にオヤツを要求した。 またヒマ種を手の平からもらう時、何個もまとめて咥えて持ち去る、という特技を持つ上にヒマ種を食べる速度、殻を食い破って中身を取り出すのも素早いため、油断すると他の連中の倍近く食べてしまう事があるので要注意だった。 食い物に対するカンも鋭く、飼い主がそろそろオヤツをあげようか、とカゴの方を見た瞬間に壁に貼りついて「オヤツ、オヤツ」と騒ぎ始める子でもあった。飼い主によく懐いたのも、一つはオヤツをもらうにはさっと駆け寄って飼い主の脚によじ登って甘えるのが有効、と学習したから、という面がある。まあ、デグーの飼い主に対する愛は全て食欲を媒介にするので、この点はとやかく言ってもしかたないのだろう。 ■2020年12月永眠■ シロと異なり、特にアゴの骨の異常とかは無いので安心していたのだが、生後2年半を超えた2020年の11月に突然、食欲が落ち、やはり骨の異常による不整咬合であると診察された。当然、助からず、翌12月にはあっさり他界してしまった。ただしシロが栄養不足による衰弱死だったのに対し、この子の場合はまだまだ体力を残しての永眠だったので、それ以外にもガンなどを抱えていて可能性が高い。間違いなく遺伝子的な異常の犠牲者であり、わずか半年で、二匹もの若いデグーを失った事は飼い主に多大な精神的な衝撃を与えた。せめて三歳までは生きさせてやりたかった。 もちろん、全ての変り色のデグーが同じとは限らないし、これも近親交配の可能性が高いグウ母ちゃんは4歳を超えても元気でやっている。だが姉妹でほぼ同時に発病、死亡したことから、こういった近親交配による変り色のデグーは寿命が3年も持たない可能性は決して低くないだろう。本当に、こういった悲劇は避けたいと願う。 |