この記事を書いてる段階で、実はすでにトクさんとデイお嬢の赤ちゃん7匹が我が家に誕生してるのですが、その成長記録をやる前に、ここまでのデグー特捜班の活動をまとめておきたいと思いまする。今回はその第一弾。
まずはデグーの生きがいであり、愛情に代わって飼い主との間を取り持つ魔法の存在、オヤツについてから。
参考までに我が家では手から上げるオヤツとしてヒマ種とピーナッツがあり、どちらも一日15kcal
以下になるような分量で与えています。
それ以外のもの、デグー用のペレット、ハムスター用のペレットも与えてますが、これは牧草と並ぶ主食と考えてます。そもそも連中は食べるのに時間がかかるペレット類は受け取るとどっかに走り去って落ち着いて食べようとしますしね。
デグーは「荒野に流れ着いちゃって仕方ないから草食になった」といった面が見受けられるげっ歯目ですので、主食の牧草だけではおそらく栄養不足になります。実際、以前も指摘したように、地元チリの研究では草木の種が豊富にある時期は好んでそちらを食べてますし。ただしこれも以前に書きましたが、糖分の過剰摂取で速攻で糖尿病から白内障になる生き物であり、かつカルシウムの過剰摂取にも弱いと思われるので、この点は要注意です。
甘いものはもちろん、糖質に変化する炭水化物の穀物類(トウモロコシもイネ科の穀物なのに注意)、それらを原料とする人間の食べ物は厳禁です。人間が体に悪い炭水化物や糖分を過剰摂取してしまうように、連中もこれらが大好きで、飼い主が食べてるとねだって来ますが、本人のためですから、断固拒否しましょう。
ついでにカルシウムで意外な落とし穴になるのが牧草で、アルファルファ系の牧草はカルシウムが多く、デグーには不向きです。普通に手に入りやすい、ウサギ用などのティモシーにする必要がありまする。
驚異!これがオヤツの効果である。
来団当初は飼い主がカゴに近付いただけで「ギャー!殺される!あの貧乏くさくて顔に難のある飼い主にアタシ殺されるー!」と大変迷惑な大騒ぎをしながら逃げ回っていたグウ母ちゃん(左端。撮影時2歳。文京区在住。無職)が、1年後にはカゴから出ると飼い主に走り寄って来てオヤツをねだるようになってました。そして飼い主の手の平から食べるのです。むろん、もはや飼い主を見たくらいでは騒ぎませぬ。
正直、こんな日が来るとはグウ母ちゃん到来直後は夢にも思いませんでした。愛情をかければ、愛情で応えるのがデグーなんですが、その愛情の半分以上はオヤツが物理的に占拠してるのもまた、デグーの真実の一つです、はい。
ちなみに反対もまたしかりで、無関心には無関心を、いら立ちにはいら立ちを持って応えますから取り扱いには要注意。
そんなグウ母ちゃんがまだまだ飼い主不信状態だった時期に産まれたブチ(中央)とシロ(右端)もその影響で、飼い主に距離を取りがちだったのですが、それでも生まれた時から一緒なので、母ちゃんよりは速く飼い主に順応してくれました。
手から与えるとどうしても取り合いになるのですが、こういった時に他デグーを弾き飛ばしても自分のオヤツを確保するのがこのブチ姫。この影響で体重が50g近く軽い、一家で一番小柄なシロは不利な戦いを強いられがちです。
さらにシロは生後1年半くらいから、微妙に歯並びが悪くなってきて、他の子より食事に時間がかかるので、これも不利な点となっています。よってこっそり後からシロにだけオヤツを与えてるのですが、ブチがこれに気が付くと「アタシ、アタシ、まだもらってない、ズルイ、ズルイ」と大騒ぎを始めるので要注意。数の上では、むしろ君の方が食べてるんだけどね。
とりあずブチが咥えられるだけ咥えて立ち去った後にシロがようやくヒマ種を確保します。
その後、徐々にこういった感じに三匹は分散する形に変形して行くので、後は一匹ずつ手渡しでヒマ種を与え、ケンカにならないようにしています。意外にいろいろ気を使うのがデグーのオヤツ時間なのです。
ちなみにオヤツ時間終了時には、もうおしまい、と声をかけてから空っぽの手の平を好きなだけ探させ、もう無いぞ、と納得させるのですが食い意地の張ったブチはそれでも納得せず、飼い主の脚の下まで確認に行く事があります。そんな場所にかつてオヤツがあった事はないはずなのに、結構、これをやるんですよね。
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