コクピット周辺を少しアップで。
後方視界をカバーするためのバックミラーがよくわかります。
もうちょっとアップで。
照準器もそのまま積まれており、ほんとに当時のまま保存されてたんだなあ、と。
パイロットの背もたれのように見えるのは背後防弾板。
そこからに飛び出してる黒い円柱形のものは無線機などのための変圧器のカバー。
よく見ると操縦席のすぐ下の外板に、四角いパネル部があるのがわかると思いますが、
これは乗降用のドアで、スピットの場合、普通の機体にあるような足掛け部が無い代わり、
ここがパカっと下に開いて、操縦席への乗り降りがしやすくなるわけです。
当然、キャノピー(天蓋)後ろのレールはキャノピーの開閉用で、
スピットファイアでは、後ろにスライドさせて乗り降りします。
今度は少し前から。
少し破れてるシート、防弾ガラスを固定するネジとかまで見えます。
本来、背もたれ式の防弾板の上には頭部用のクッションがあるんですが、
この機体では全く見当たりません。
Mk.Iではこういった機体があったのか、修理時に手抜きがあったのか、よくわかりませんが、
これが無いとパイロットの頭はタンコブだらけになると思われるので、
何らかの理由で保存機とされた後、外れてしまったんじゃないかと思います。
コクピット後ろの窓部、例の変圧器の下に見えてるベルトのようなものは、
シートベルト(Safety
harness)で、スピットでは、後部の無線機の上の桁に繋いで、
そこから前のコクピットまでひっぱって行く構造になってます。
なぜかは全くわかりませぬ。
主翼部を再度アップで。
7.7mmしか積まないA翼ではキレイな表面ですが、20mm機関砲を積んで行くB翼以降は、
その収容のための凸部だらけとなって行きます…。
ラウンデルの右横、主桁部の上に、ここを歩け、という指示が書かれてますが、
整備、給弾時には、ここを歩いてたわけです。
例によって、それ以外の部分に乗ると凹んじゃうんですね。
高いGに耐える戦闘機の主翼は基本的に頑丈なんですが、それは桁構造の話で、
軽量化された薄い外板部は極めて脆弱なようです。
で、再度書いておきますが、エルロン(補助翼)から先は取り外しが可能で、
よく見ると、その取り外し用の2箇所のネジが見えてます。
最後はラウンデル部のアップ。
赤丸の中のハッチは一番外側の7.7mm機関銃のもの。
といった感じで、この機体の話はここまで
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