■逆転ホームラン
というわけで、このP.O.F.52型は、
資料的な価値、オリジナルの維持度ではやや疑問符が付く機体、
という面は否定できません。
が、それでも変なところで原型を維持してたりします。
今回、3度目の対面で初めて気が付いたのですが、この機体のキャノピー左には
白枠で囲った不思議な出っ張りが残っています。
これはゼロ戦らしい、変なとこで空気抵抗を意識したパーツでして、
こんな小さい出っ張りながら、空気抵抗を抑えるためにキレイに成形されています。
もちろん、ロンドン52型にもありにけり。
で、これが何かというと、キャノピーを閉じた後、
コクピット内から固定するためのレバー取り付け部なのです。
コクピット内部から見るとこのようなレバーが付いてます。
ただし、よく見えなかったものの、P.O.F.52型の固定レバーは、
このオリジナルとはちょっと違うものが付いているようです。
とりあえず、何のかんの言っても、それなりにまともな状態で維持されてる
貴重な日本の大戦機なのは事実ですから、
見て楽しむには十分な機体だと思います。
実際、これ以上の機体というと、今回取り上げたワシントンDCのスミソニアンの機体、
イギリスでエンジン部とコクピット部でバラバラに展示されてる機体ぐらいなものでしょう。
ただし、これを参考に模型を造ったりしよう、
とかは考えない方がいいかな、というところですね。
はい、今回はここまで。
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