■これにておしまい
という事で、スペースシャトル軌道船のお話はここまでとします。
ちなみに最初の記事を載せた時は、
ウドヴァー・ハジーセンターの宇宙関連の展示をチョコッとだけ紹介し、
後は軌道船の写真を並べておしまい、という程度のつもりでした(笑)。
ところが最初の記事を載せた直後に、
今度はNASAの宇宙開発の話ですね、期待してます、
というメールをもらってしまい、あれ?そんなつもりでは無かったのに、
と思いつつ、例によってそこから頭に血が上って暴走してゆく事になったのでした…。
シャトル軌道船、知名度の割に、あまりキチンと説明されてるの見た事なかったですしね。
さて、本来ならシャトルの軌道船は100回近い飛行に耐える前提で設計されていました。
ところが最大回数のディスカバリーですら半分以下の39回飛んだだけで引退、
さらに計画を通じて2回もの死亡事故を起こし、事故損失率は
全機体の40%と殺人的な数字になってます。
なので決して成功した宇宙開発計画、とは言い難いのがスペースシャトルです。
それでも全長38.03m、全幅24.314m、本体重量73t 176.5kgという
(OV-103 ディスカヴァリーの数値。例によってスミソニアンの実測値)
巨大な軌道船を134回も宇宙空間に送り込んでしまったのもまた事実。
(何度も書いてるがチャレンジャーの最後の飛行は宇宙に出てないので134回)
そしてハッブル宇宙望遠鏡や国際宇宙ステーション(ISS)など
シャトルが無ければ不可能だったと思われるいくつもの成果を上げています。
さらに、その極超音速飛行における衝撃波の制御と利用などでは、
未だにこの機体が人類最先端の存在であり続けてるのです。
この辺りの評価は難しいところで、もう少し時間がたたないと、
客観的な評価は困難なような気がしてます。
個人的には、基本的には偉大なる計画だったが、
細部のツメ、特に経済的なコストの概念が弱すぎた、というのが
ある程度、正当な評価ではないかと思っております。
という感じで、この記事はここまで。
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