機首部。
本来ならズラリと並んだ排気管の下に防塵フィルターが入ってる穴あきパネルがあるんですが、この機体では失われてます。また適当な修復だろうと思ってたんですが、今回、確認して見たらカナダ空軍機は防塵フィルターを取り外して運用していたようです。まあ第二次大戦後のカナダ空軍が砂漠で戦う事は無いでしょうからね。よってこれはこれで正解。ただしその機体を第二次大戦中の米軍機に塗装しちゃうのはどうかと思いますが。



冷却部を下から。下向きに開いてるのがエンジン冷却水の用のラジエター、そしてノースアメリカン社のマニュアルではアフタークーリングシステムと書かれている過給機の中間冷却器の排気口。開閉式の構造で開口部の面積を変えて冷却温度を調整してます。本来なら十分な空気流量があり、地上より寒い上空を飛ぶ飛行状態では閉じるのが普通なのですが、そこは展示側のサービス精神でしょう。

その前に、少し小さ目の開閉式排気口もあり閉まってるのが見て取れます。こちらがオイルクーラー用の排気口です。



とりあえず反対側からも。



右翼の先端部、チェッカー柄の部分をよく見ると丸い三つの孔を塞いでるの、判りますかね。ここには本来、アメリカ軍機ではおなじみの信号灯が埋め込まれてました。前方(画面下)から順に、赤、青、黄色の信号灯が入っているハズなんですが、これも取り外されてしまってます。ちなみに右翼のみの装備で、左翼にはありませぬ。

この信号灯、空中で敵味方を識別するために使われたもので、日ごとに点灯する組み合わせを変えていたと、という話です。下からだと逆光で国籍章が見えにくい故の対策だと思われますが、こんな小さな信号灯で効果あったんですかね。実際、友軍から対空砲火をバカスカ撃たれた、という話はよく見ますし。ちなみに点けっぱなしモードと点灯モードがあるんですが、これも識別のために使われたのか、ただの節電なのか判らず。

という感じで、今回はここまで。


BACK