■ムスタング一覧表

さて、基本編の最後は、ムスタングの各型一覧表を載せておきます。
開発時期が比較的短期だったため、スピットファイアやMe109に比べると
かなり簡単ですが、それでもある程度ヤヤコシイ展開を見せてます。

ただし本来ならここに追加すべき偵察型は
ヤヤコシイ上にあまり意味が無いので掲載を見送りました。
(普通の機体に武装そのままでカメラ積んだだけ)

表中で薄緑の色が付いてるのは試験型で量産はされなかった型番です。
ついでにP-51の型番ではE型と I 型が欠番になってますが、理由は不明。
イギリス側ではMk.V(5)〜IX(9)が欠番ですが、
この辺りは多分、適当なだけでしょう(笑)。
 

■P-51ムスタング一覧

 アメリカ陸軍名称

 イギリス空軍名称

固定武装 

エンジン&過給機 

 XP-51  ムスタング I  12.7o×4 7.7o×4  アリソンV1710(1段)
 P-51  ムスタング I A  20o×4  アリソンV1710(1段)
 A-36  ムスタング I D (?)  12.7o×6  アリソンV1710(1段)
 P-51A  ムスタング II  12.7o×4  アリソンV1710(1段)
 無し  ムスタング X (10)  ?  マーリン60番台(2段)
 XP-51B  無し  20o×4  パッカード V1650(2段)
 P-51 B&C  ムスタング III  12.7o×4  パッカード V1650(2段)
 P-51D(水滴風防型)  ムスタング IV(4)  12.7o×6  パッカード V1650(2段)
 P-51K(水滴風防型)  ムスタング IV(4) A  12.7o×6  パッカード V1650(2段)
 XP-51F(軽量型)  無し  12.7o×4  パッカード V1650(2段)
 XP-51G(軽量型)  無し  12.7o×4  マーリンRM.14.SM(2段)
 P-51H(軽量型)  無し  12.7o×6  パッカード V1650(2段)
 XP-51J(軽量型)  無し  12.7o×4  アリソンV1710(2段)
 P-51L(軽量型)  無し  12.7o×6  パッカード V1650(2段)
 P-51M(水滴風防型)  無し  12.7o×6  パッカード V1650(2段)

2機のロールス・ロイス マーリン搭載試作機を別にすると、エンジンは全て、
アリソンがV1710、マーリンがパッカードV1650となってます。
が、厳密には全て同じでは無く、細かい改良が続いていて、V1650でも3型(初期のB型)と
7型(B/C型の途中からD型まで)があったりします。
アリソンのV1710なんて1段過給機と2段過給機が混在してますしね。
この辺りについてはまた後で。

また先にも書いたようにムスタング I の7.7o機銃は
実際はアメリカ式の7.62oだった可能性があります。

さらに細かい所をいくつか見て置くと、何度か書いてるようにB型とC型は
工場が違うだけで同じ機体、K型はD型とプロペラが違うだけの機体です。
L型は軽量型ムスタングの量産型、H型の工場違い版で、こちらはダラスで生産予定だったもの。
ただし終戦によって1機も完成せずに終わってます。

M 型は諸説あるんですが、D型のエンジン違い、水メタ噴射装置(エンジンの出力を上げる)
を取り除いた廉価版、というのが正解のようです。
終戦時に1機だけダラス工場で完成していたもののキャンセルとなり、
組み立て中だった63機もそのまま廃棄になったとされます。

ついでにA-36はイギリスへの供与はされてないはずなんですが、
1機だけ試験的に受け取ってムスタング I D という名前が付けられた、という話があります。
真偽のほどを確認できなかったのですが、念のため、載せておきます。

■P(F)-82 ツインムスタング 各型

 名称  エンジン&過給機  レーダー
 XP-82  パッカード V1650(2段)  無し
 P(F)-82B  パッカード V1650(2段)  無し
 P-82C  パッカード V1650(2段)  あり
 P-82D  パッカード V1650(2段)  あり
 XP-82A  アリソンV1710(2段)  無し
 P(F)-82A  アリソンV1710(2段)  無し
 P(F)-82E  アリソンV1710(2段)  無し
 P(F)-82F  アリソンV1710(2段)  あり
 P(F)-82G  アリソンV1710(2段)  あり
 P(F)-82H  アリソンV1710(2段)  あり

ついでに、ツインムスタングも載せときましょう。
基本的にはパッカード マーリンV1650搭載型と、アリソンV1710搭載型に分かれますが、
アリソンも2段式過給機搭載なのに注意。
さらに、それぞれにレーダー無しの長距離戦闘機型と、
レーダー在りの夜間&全天候型があった、といった形になります。

こちらも緑色の機体は試作機で量産されなかったものですね。
ただしパッカードマーリンの量産型だったB型は、
たったの20機で生産が終わってしまった、というのは既に書いた通り。
ちなみにツインムスタングの量産は戦後からなので、イギリスへの供与は無しです。

といった感じで、今回はここまで。
次回から、本編というか詳細編に入って行きますです、はい。


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