胴体下面とか。
主脚にも、やたらと補強の支柱が付いております。
ついでにプロペラに描かれたハミルトンスタンダードのような、
なんだか違うような(笑)、微妙なマークにもご注目アレ。
胴体後部。
尾輪が失われてるように見えますが、あのヤケに凝ったカバーの中から、ちょとだけ出た状態で付いてます。
写真だと、機体を支える支柱で、見えなくなってるだけです。
つーか、複葉(一葉半)、固定脚の機体の尾輪にあんな凝ったカバーつけて意味あるんでしょうか。
500km/h出ないんですよ、この機体(笑)。
それ以前に、あの支柱の数々を何とかした方がいいように思いますが…。
ここらあたりも、イタリアンな神秘ですかね。
で、水平尾翼下にはイタリア機ではおなじみの機種名が入ってます。
その横のmm5701というのは、この機体の製造番号です。
イタリア機の場合、なぜか機体重量も書いてある場合が多いのですが、
うっすらと垂直尾翼に見えてるのがそれですかね。ちょっと暗くてわからなかったですけども。
で、これもイタリア機ではおなじみの白い十字架は、王立空軍(Regia
Aeronautica)のシンボル。
基本的に忘れがちですが(笑)、第二次大戦期のイタリアは王国だったんですよね。
機体前半部を後方から。
青い円形のマークは例のCAI(Corpo Aereo
Italiano)の部隊マークかなんかだと思いますが、
あれも恐らくファシストの語源、fascesのイラストで、右側の黒い部分が束ねた薪、白いのが斧の刃でしょう。
よく見ると、主翼がかなり薄いのにも気が付きます。
ここまでやるなら、あと一歩、単葉機にしちゃえばよかったのに…。
で、主翼の付け根下になんだか筒状のものが見えてますが、恐らくオイルクーラーの空気の逃げ口。
空気取り入れ口は下の写真にて。
機首部のアップ。
主翼の付け根にあるのが、オイルクーラーの空気取り入れ口。
同じエンジンを使ったイタリア機、MC.200がエンジンカウル周囲に銅管を巻いて冷却する、
という冒険的の極北、という設計なのに対し、この部分は妙に進んでますね。
ついでに、ヤケに出っ張った排気管もやはり気になるところ。
イタリア機の排気管も謎が多いなあ…。
もう一つ、この機体、よく見ると黄色部分の後ろにカウルフラップが付いてます。
あの部分は胴体が絞りこまれて段差があり、空気の抜け道は十分にあるので、
冷却用というよりも、飛行中の空気抵抗の削減のためにつけたのか、という気もします。
ここら辺は、MC.200と同じようなデザインですね。
ちなみに、この機体の武装は機首上面に7.7mm×1、12.7mm各1門が並んで載ってるのみ。
かなり微妙、というか、1940年のヨーロッパの戦場に乗り込んでゆくには厳しいと思いますよ。
最後に機首下面辺りを。
車輪カバーの上になんだか滑り止めみたいなものが付いてますが、
搭乗時に足をかける物なのか、それともこれもイタリア機の神秘の一つなのか…。
ついでに、エンジンカウルに微妙についてる小さツブツブ、位置的にMC.200のカウルの出っ張りと
同じ辺りのなので、恐らくエンジンのシリンダーヘッドの出っ張りをがある場所かと。
ただ、こんなチョビッっと飛び出させる位なら、
エンジンカウル全体の直径を5cmも大きくすればキレイにエンジンを包めてしまうと思うのですが…。
あの謎の尾輪のカバーと言い、妙なとこで空気抵抗の削減に努力したのかもしれませんが、
カウルの直径をその程度小さくしても、あまり意味があるとは思えないような。
はい、ではこの機体の紹介はここまで。
イタリア機は謎と神秘のカタマリなのですよ。
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