上野の公園一帯とその東、池之端から湯島の飲み屋街の制空権はハシブトガラスがここ十年以上、完全に掌握しておりました。冬場は一時的に渡り鳥のユリカモメに不忍池周辺を制圧される、2011年の東日本大震災でなぜか内陸に移動して来たウミネコと一時的に互角の戦いに持ち込まれる等ありましたが、それでも全体的な支配権は譲った事が無く、空中戦となれば集団戦闘を得意とするカラス・スコードロンの天下だったのです。稀にトンビ、チョウゲンボウなどの個体がやって来ても、速攻でカラススクランブルが掛かり、集団で叩き出してしまっていました。それはもう千葉の田舎の自民党、歌舞伎町の任侠団体のごとき強さでした。
ところがここ数年、カラスの数が激減しておりました。そこに本日早朝、突如としてトンビ軍団が襲来、池之端飲み屋街の上空で大規模航空戦が発生し、なんとトンビ軍団が圧勝してしまうのを目撃しました。トンビ、単体でウロウロしてるのは何度か見たことがありますが、今回は5羽という集団である事、飲み屋街の制空権を完全に掌握した後、グルグルと回りながら周囲を威圧していた事などから、今後、定住するかもしれません。まだ上野公園上空ではカラスが頑張ってますが、いずれトンビがそれに取って変わるかも。なんか歴史的瞬間を目撃したのかもしれんなあ、と思う。