ワシントンは深かった



次は「飛行史に残る記録保持者たち」のホール。
入り口入って最初に見えるのがここで、けっこう凄い機体が上からぶら下げられてます。つまり、よく見えません(涙)



ある意味この博物館の目玉とも言える展示のはずなのに、この扱い。
チャールズ・リンドバーグのスピリット・オブ・セントルイス号。
「翼よあれがパリの飛騨。サルボボ買って帰るぞ」の有名なセリフ(一部史実とは異なります)
で有名な、初の大西洋無着陸横断に成功した機体。
リンドバーグも、日本じゃ「飛行冒険家」レベルで理解されてますが、
アメリカでは、もっと歴史的な、国民的英雄の一人です。例によって変人(悪い人じゃないが)ですけど(笑)。
ちなみにこれを「セントルイスの酒号」と訳した高校時代の友人がいます。
高校生なら、スピリット、普通、「魂」の訳を先に覚えろよ…。



これもまさに歴史に残る機体。
ベルX-1。さまざまなジャンルの実験機(ミサイルまで)に与えられるXナンバーの元祖で、
1947年10月、初めて人間が乗ったままが音速を突破した機械ですね。
パイロットはチャールズ(チャック)・イェガー。
彼は右側機首にグラマラス・グレニス(イカしたグレニス)との文字を入れてますが、
グレニスは彼の奥さんの名前。よくやるな…。
ただし、近年、F86Fがその数ヶ月前にダイブ降下中に音速を超えていた、
との説もあり、正確には水平飛行で初めて音速突破、というとこでしょうか。
これはもう、ほんとに奥の方にぶら下げてあるんで、300mmくらいの望遠なしでは撮影もままなりません(涙)。
ちなみに、これを「ベル社の成功例」と覚えておいてください(笑)。


はい、ベル社の「失敗例」(笑)。
アメリカ初のジェット機ベルXP-59A。この機体はその生産1号機。
ジェット機のクセに当時のレシプロ機より遅かった伝説の機体(笑)。
初飛行は1942年10月ですから、イギリス、ドイツに比べればアレですが、
まだ実用ジェット機はどこも量産してない時期。ギリギリって言えばギリギリ。
ただ、エンジンは確かにアメリカ製ですがイギリスのホイットニーエンジンのコピー。
うーん、微妙(笑)。最高速度は、高度10000メートルというジェット機に無茶苦茶有利な条件で650kmどまり、
ムスタングはおろか、サンダーボルトにも負けてます。
まあ、米軍機はよそに比べてもやたら高速なんで、気の毒は気の毒。
日本だったら、十分驚異の高速機扱いなんですけどね(笑)。
ただ、さすがはジェット、14000メートルの高度記録を達成、陸軍関係者を
「おお、ピストンエンジンより優れてるやんけ!」と喜ばせます。自分をだましてるぞ、米国陸軍(笑)。
ちなみにアメリカもジェットに関して「世界初」記録を持っていて、
1943年10月にアン・バウムガードナー・カールという女性パイロットがこの機体に搭乗、
おそらく女性初のジェットパイロットとされています。
ちなみに上のX-1、そしてこのXP-59という最新技術の塊を陸軍が
新興で実績もなかったベル社に任せたのは、大雑把に言うと「ヒマで手が空いてたから」(笑)。
戦争中ですからね、みんな忙しかったんです。


一部で有名な「人を乗せたミサイル」ことX-15。これも1号機です。
漫画やアニメでこいつをモデルにした機体も結構見られます。
極超音速、いわゆるマッハ5以上の達成を目指して造られた機体。
この速度ですと、空気もコンクリートの壁のごとき障害物になるんで、
可能なかぎり空気の薄い高度30000メートル以上での飛行が前提となり、
有翼機ですが、ほとんどロケットにオマケで翼がついてるような形状に。
最終的に高度30000mでマッハ6.7を記録してます(2号機による)。
当時としては画期的なリフティングボディ機ですが、その乗っかる相手は衝撃波というあたりが
X-15のX-15たるゆえんでしょう(笑)。

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