旅立ち編
で、「便をキャンセルされた人はこちら」の看板の場所から中に入ったら、
「あんたたち、どこから入って来たの!」とカウンターの女性に一喝される。
「あー、そこから入ったヨ。私たち飛行機ナイナイヨ」
「ここにいるのは皆、フライトがキャンセルされた人なの!順番にあの列に並んで!」
ええ、この人たち、皆ですか!まあ、飛行機1機分の人間だからなあ。
と思ったら、よく見ると行き先の違う人も結構いる。
そんなにキャンセルってあるのか(笑)!ヤレヤレ、打つ手無し。
言われた通りに並んで待つ。予定のフライト時間はこの場で過ぎ、DC到着、遅刻決定。
幸い、今回は現地合流のささきさんに先にホテルにチェックインしてもらう予定なので、
延々と空港に待たせっぱなしとはならないはずだ。
でも、ダレス空港が天候不順となると、ささきさんも無事に着けたのかな、と不安になる。
「どうなりますかねえ」「ワシントンに辿り着ければラッキーですねえ」
とさっきとはうって変って3人とも不安顔にチェンジ。
なんせ12時間近いフライトの後。正直眠いし。で、ようやく順番が来た。
「ワシントンに行くのね?」
「そうヨ」
「ダレス空港はちょっと厳しいからロナルド・レーガン空港でいい?」
お、これは市内に近い空港にチェンジだ。むしろラッキー。
「アー、構わないヨ。ただワレワレ、今日中にDCに入る、必ずヨ」
「はい、ちょと待って。チケットを出すから。ところであなたどこから?」
「ニッポンの国ヨ」
「OK、日本人のスタッフ呼ぶから待ってて」
私の怪しい英語に疲れたお姉さん、ついに日本人スタッフを呼ぶ(笑)。
そのくせ、ドンドン、手続きも進めちゃう。
下手にしゃべると会話がすれ違うので(笑)、ひたすらフフーンとかアイシーで乗り気る。
どうやら予定より1時間半遅れで、19時発、ロナルド・レーガン空港行きの便を設けたから、
それに乗ってくれ、とのことらしい。空港が市内に近くなったことを考えれば悪くない。
荷物のタグつけを終えた頃、日本人の方が登場、乗り換えゲートに行きましょう、と案内してくれることに。
で、この間、結局「Sorry」の一言も無し(笑)。アメリカだねえ。
後でささきさんに聞いたらむしろ「Sorry」の一言が出たら、
よほどのっぴきならない事態だと思ったほうがいいとか…。
ニューアーク、アメリカの空港の例に漏れず、アホみたいにデカイ。
主なターミナルは3つなのだが、この間の移動は、空港内を走るモノレールを利用する。
ここで、案内の日本人の方とお別れ。親切な人でした。
で、ターミナルに着いて、搭乗前のボディーチェック。
これが予想外に手間取り、思った以上に時間が無くなる。
3人であわててチケットに書いてある21番ゲートに走ると、
まさに搭乗が開始されるところ。ギリギリ間に合った!
ほっとしながら係員の人にチケットを渡すと、チェックの機械がブー!と叫ぶ
ええ?と思うと、係の人が一言。
「ここはシカゴ行きの便だ。あんたのは23番ゲートになったよ」
なんじゃそりゃあ!ほんの50分前に発券されたチケットだぞ(笑)!
あわてて23番ゲートに向かう。
たしかにワシントンDC行きになっている。
全員、ホッとするがなんだか全く航空会社の人がいない。
あれ、もう時間だろと思い、ゲートの横にいたコンチネンタルのお姉さんに聞くと、
「私は別の便を待ってここに座ってるだけ。
だから何もわからないし、あなたの質問には答えられない」
となんとも明快なお返事。
と、そこへ館内放送で、ワシントン便は到着が遅れてます、とのアナウンス。
トホホホ。なんだかねえ。全員ドっと疲れが出てとりあず座り込む。
この時点で19時過ぎ。予定より1時間半遅れ。「参りましたねー」と顔を見合す日本人3人。
ところがどっこい、これは序の口に過ぎなかったのだ(泣笑)。
ふと外を見ると、なんだか薄暗い。サマータイムとはいえもう19時過ぎだからねえ、
と思ってたら、もの凄い夕立が。ややや、と思っていると案の定、
「雨がさ、凄いんだわ。しばらく空港は閉鎖されるで」との放送が。ノォォォー!。
で、さすがにこの時点で、ワシントンに着いてるはずのささきさんに
遅れるよ、と連絡入れないとまずいなあ、と思う。
ところが!以前聞いたささきさんの携帯番号、昔のパソコンに入れてたらHDがクラッシュ、
データの救出に失敗してたのでした。
今回、あらためて聞いおこう、と思いながら、まあ、今までもなんとかなったんだし、
とそのままにしてしまってたの…。テヘ。
こうなると、ホテルに電話して、なんとか取り次いでもらうしかない。
実はこの搭乗ロビーに入る前にもクレジットカードで電話を試みていたんだけど、
なんだかわけのわからん音声案内が出て、そのまま挫折。
しかし、今回はさらに時間が切羽つまってきたことも有り、とりあえず再挑戦を試みる。
ところが、このロビーの電話はVISAカードが使えないものばかり。
なぜか全員VISAカードのワレワレは途方にくれる(涙)。
となると25セント硬貨が必須。しかしまだ入国したてでは、成田で両替したお札しかない!
ピンチ!しかたないので、私とYOUさんで定価25セントのニューヨークポストを買って、
なんとか1ドル50セント分の硬貨を確保、その間に石垣さんが「地球の歩き方」にて
市街電話のかけかたを突き止めてくれた。
さあ、電話だ!と、ここで石垣さんと顔を見合わせる。
「えー、英語で既にチェックインしているささきさんと話をしたいって何て言うんでしょ?」
「うーん、Mr.Sasaki,I
think he had Already checked
inとかかねえ」
とりあえずそれで行くことにして、教わった通り、先に市外局番を含むナンバーを押して、
その後で表示される料金を投入。おお、つながったぞ!
「はいステート
プラザ
ホテル」
「アー松井ネ、話してるの松井ネ、ワタシ、ホテルにチェックインしてるささきさん、話したいアルヨ」
「すみません?」
「あー、そちらのホテル、ささきさん、チェックインしてる?どうか?」
「えーと、あなたのお名前は?こちらへ向かわれてる途中ですか」
「そうヨ、でもワタシ、ささ…」
「すまみません、お名前と綴りを」
「松井ネ、M,A,T,S,U,I…」
「S,U,なんです?」
「Iアル…」ガチャン。ここにて時間切れ(涙)。
結局、全く目的を果たせず。あの様子じゃ再挑戦も虚しかろう、ととりあえず飛行機を待つ。
すでに時間は20時過ぎ。もはや会話もあー、とかウーとか、かなり断片的になり、
皆、時差のせいもあってウトウトしている。
ようやく滑走路に出て行く飛行機も見え、ああ、空港が再開されたなと思う。
その後少し寝てしまった。
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