■遠すぎなかった橋



10分も歩くと、東の墓所エリアに入って行きます。
メインストリートから外れるため、ここまで来ると、走ってる車も少なめに。
奥のほうに見えてる林が墓所エリアの入り口です。

ここの一番奥にあるのが、奥の院でして、
高野山のオフィシャルな見解としては、
今でも空海こと弘法大師が、そこで入定(瞑想状態)している、
という事になっています。
なので、朝晩、その廟に食事を運んでたりするようです。



そこにあった案内板で、高野山の東側、墓所エリア周辺を見てみましょう。
…上の方で明王系の仏教神の皆さんが面白おかしく遊んでるのは、今回は無視。

マップ中央付近、現在地の前にあるが一の橋で、
ここで、川を渡り、“向こう側”に入ります。
そのまま約1.8km、延々と墓地、慰霊碑が続く神秘的なエリアを抜けると、
一番奥に、いよいよ、空海閣下が毎日元気に瞑想中とされる奥の院があります。

…というのは建前で(笑)、21世紀の未来社会をナメてはいけない。
上の地図の下、犬と巨大なお坊さんイラストのアタマの横に
巨大な“P”の字が見えることで察しが付くと思いますが、
現在は、ここに巨大駐車場と観光センターがあります。
一の橋から歩くのに比べ半分以下の距離で奥の院に着く事ができ、
団体さんがガンガンにバスで乗りつけ、
まあ手軽に見学して帰って行くわけです(笑)。
これを知った瞬間、個人的にはもう笑うしかなく…。

ちなみにGoogleマップとかで見ると、深山といっていい高野山エリアで、
この駐車場周辺だけは新規の墓地開拓で、豪快で爽快なまでに
周囲の樹木がバッタバッタとなぎ倒され、一瞬、ハゲ山か?
と思うような状態になっているのがわかります。

まあ、高野山の皆さんにも、生活というものはあるわけで、
そこら辺、わからんでもないですが、もう少しね、その、なんというか…。



というわけでこれが一の橋。
この下の水路はこの後、“向こう側”とこちら側を区切る境界になります。

どう考えても、空海閣下はこんなもん造らなかったはずで、
おそらく戦国期以降、高野山最盛期に作られたエリアでしょうね。
とりあえず、この先が有名人の墓だらけ、で知られる地帯になります。



というわけで、さっそく渡ってみましょう。
時間的には結構厳しいので、まあ、行けるとこまで行って、撤退すればいいか。

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