■木造二階建て、風呂トイレなし、時速20km/h



というわけで、今回の旅で三度目の上陸となる香港島。
相変わらず、セントラル周辺は、香港離れした雰囲気がありますね。

さて、本日の目的は、例の二階建て路面電車。
スターフェリーは、ほぼ満足できるレベルまで乗りまくってますが、あっちはまだ。
あの電車も死ぬほど楽しいので、これはまずいわけで。



でもって、例の歩道橋を渡っていると、妙に女性が多い。
もしかして、皆さん、私のために?と思ったのは世界中で私だけでしょうが、
当然、そんなわけはないですな。

初日の旅行記で書いたように、かつて日曜日になるとフィリピンからの
出稼ぎのお姉ちゃんたちが集まってくる公園がスターフェリー乗り場の前にありました。
おそらく、そういった人たちでしょう。
公園がなくなっちゃったので、所在無くここら辺にいるのか、
気の毒になあ、と思ったんですが、どっこい、彼女らはたくましかった、
というのを、後ほど思い知る事になります…。



とりあえず、何はなくとも路面電車。
この電車、かなり長い距離を走ってまして、
それこそ香港島北岸の東のハズレから西のハズレまで
移動することが可能です。

が、今回はそこまで時間も無いし、とりあえず香港島中心部の
東のハズレ、ここ中環(セントラル)から、
西のハズレにあたる北角(バッコ)まで乗ることにしましょう。
まあ、どこまで乗っても運賃は2香港ドル(約22円)、
タダみたいなもんで、適当に行ってみましょうか。



と、停留場に着てみれば、いきなり北角行きの電車が来てる。
あわてて乗り込み、当然、二階へあがります。
あ、チキショー、先頭の座席は既に取られてしまってる。

しかたない、次の停留所で降りて、別の電車を待つか。

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とはいえ、せっかくなので、この電車の最大の秘密を解説しておきましょう。
はい、天井と窓枠に注目。
わかりますかね、木製なんですよ、この車両。

木造二階建ての、走る構造物。

ついでに、ご覧のように車内広告とかは皆無でして、
やはり日本のバス、電車の広告の氾濫ぶりは世界的に見て
かなり珍しい部類に入ると思います。



一階部分の階段周り。
築30年のアパートの階段とい言われても違和感ない世界。
香港の二階建て路面電車が、いつ製造されたものか、
特定できなかったのですが、相当に年代物なのは間違いないでしょう。
一応、1970年代前半にはすでにこの車両だったとこまでは確認。

余談ながら、なんでも二階建てにしないと気がすまないという
印象のある香港の交通機関。
バスもスターフェリーも、そしてこの路面電車も二階建てで、
地下鉄が二階建てでないのがむしろ不思議なくらいです。

が、これらは全てかつての統治者、イギリスの産物でして、
二階建てバスは今でもイギリスを走ってますし、
この2階建て路面電車も、少なくとも第二次大戦中までは現役でした。
当時のニュースフィルムなどを見ると、ロンドン市内を
二階建て路面電車が走ってるのが確認できます。

が、ロンドンのそれはとっくに絶滅してしまったので、
今では世界でも珍しい(唯一か?)交通機関になっております。
そして、それはとても愉快でステキな交通機関なのですよ、お嬢さん。

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