■空を飛ばない要塞



でもって、先に見えていたカーブを曲がれば、この景色。

…なんかあのホテルに呪われたりしちゃったんでしょうか、私…。



が、その先には西洋要塞を絵に描いて額に入れて、
LX-3カメラで撮影したような要塞跡が待ってました。
これがギア(Guia)要塞で、現在は中に教会と灯台が残ってます。

…銃眼とか、向こうには何かターレットみたいのも見えてますが、
ここまで直線一本やりの壁ってのは、かなり古いな、と思って調べてみたら、
1630年前後に造られたものだとか。
とすると、江戸城あたりとほぼ同世代となりますね。

攻城砲やら火薬の発展やらで、この後のヨーロッパの要塞は、
函館の五稜郭のように、城内からの射撃の死角を無くすため、
複雑な外郭になってゆきます。
アジアで、このタイプの要塞が見れるのは、意外といえば意外。



そのすぐ右にある入り口。
要塞ですから、一本道の直線で中には入れないようになってます。
右に見えてる入り口のある部屋に入り、そこから中庭に出ます。
青空に映えますね、この建物。

なんか上のほうに船のイカリが飾ってありますが、本来は何のスペースなんでしょうね。
大砲用と考えるのが普通ですが、あそこから、ではどうかなあ…。



その入り口から。
マカオの半島側では最高高度の場所ですから、ながめはいい。
ポルトガル人でなくても、ここに要塞作ろう、と思うのは自然の成り行きでしょう。

あ、でもこうして見ると、ここに至る道は直線なので、あの切り欠き部に大砲置く意味あるのか。



その要塞入り口の部屋にあった、気象信号用の吹流し。
この要塞の最上部には灯台と気象観測所があり、
そこから周囲を航行する船舶に向け、掲示されていたもののようです。
当然、昼間しか見えないので、夜は3つのランプの点灯、消灯の組み合わせて掲示したそうな。

これ、基本的に台風の警告に使われた、との事ですが、中国語もここまで専門的だと
よく読めず、ポルトガル語は全く意味がわからない。
英語もあったんですが、そもそも何に使うのか説明する前に
いきなり使い方の説明に入っていて、アタマの優れない人が書いた
よくあるタイプの専門書のような内容でして、さっぱり要領を得ない。

よって、詳細不明(笑)。
でもなんかオシャレですね。


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