■おまけ アメリカの庭には二羽のニワトリがいなかった




「……」
……。
「知り合いの人?」
いや、人じゃなくて、イエティ。ヒマラヤの雪男。
「えーと、日本のソフビ怪獣みたいなもの?」
いや、ガーデン用の彫像、だから庭に置く飾り。
「はい?」
だから、庭に。
「庭に?」
置く飾りもの。
「…これが?」
これが。ちなみに商品名はガーデン イエティだ。
説明によれば
“ガーデンイエティはゲストをビックリ仰天させ、
あなたの独創的なガーデニングセンスがきっと賞賛されることでしょう!”
…だ、そうだ。
「例えば、大事な商談相手を家のガーデンパーティーに呼んでてさ」
は?
「その人がたまたま毛深くて、あだ名がイエティだったりしたら、
ビックリ仰天、とか言ってる場合じゃなくなるね」
まあ、そういうレアケースは別にしても、近所での評価は確実に変わるだろうなあ。
「いい方に?」
微妙だね。これにパンツ履かせてネクタイ結ぶぐらいのセンスがあれば、
まあ、悪いガーデニングセンスではなうだろうが、多分、庭いじりには向いてないよ。



「…」
まあ、同じノリだ。
アメリカで、全裸に近い巨漢たちがぶつかり合うスポーツ、
というのが、いかに理解されてないかという例。
「微妙にデキがいいのも、なんだかなあ…」
ちなみに土俵入のが庭用で、右下の仕切り中なのがテーブル台。
見えにくいが、背中の上にガラス板があってテーブルになってる。
「はあ…」
説明によればスモウベルトを締めたスモウレスラーだそうな。
「なんか、この色、柔道の黒帯と勘違いしてない?」
そこら辺もあるかもね。
ちなみに、名前はバショウ(芭蕉)だ。
なぜかは知らぬ。
昔、“俳句は、今では世界中で愛されている文学です”
とか真顔で言ってる人がいたが、
世界でバショウがどう見れられているか、
ちょっとこれを見せてあげたい気もするな。



最後はこれ。
これを置いて他はあるまい。
「なんかのフィギュア?」
いや、カー用品なんだ。
アメリカの車には、トレーラー用の牽引部が付いてるものが多いんだが、
当然、牽引されるトレーラーにもブレーキおよびウィンカーランプがある。
牽引部にはその電源接続用のコネクタが付いてるんで、
そこに差し込んで使うんだ。
「差し込むと?」
ブレーキを踏んだときに、腹の赤ランプが点等して、
鹿が“後ろの車、止まって〜”とばかりに激しく前足を上下させる。
「…」

「…クク」
…ウヒヒ
「あはははははは」
ウヒヒヒヒヒヒヒヒ…どう、これ?
「いいな、これは欲しいね!」
だよね。
ちなみに鹿以外にも、ケツを振る魚、犬、上下にウィリーするバイク、
鹿同様に手を上下させるアヒルなどがある。
「うーむ、いいなあ、これ」
電池駆動で自転車用とか出してくれたら、速攻で買うんだけどね。
「日本なら、招きネコとかもありだ」
招きネコは、今では中華圏、さらにはタイ辺りでも普通に見られるから、
実際、それなりに需要があると思うなあ。商売の神様だし。

はい、今回はここまで。
次回より、いよいよ、本編始動です。

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