■今、走馬灯のように見学期は第四コーナーを回りました



アメリカ初の、というか多分、最初から夜間戦闘機として開発された世界初の機体、
ノースロップ P-61Cブラックウィドウ。
今回、もっとも撮影が難しかった機体で、まともな写真、ありません(涙)。

戦闘機にしてはバカに長い鼻面にはレーダーが入ってます。
機首にむき出しの八木アンテナなんてダサーイ、という新時代の夜戦なんですが、
(ただし機首横のアンテナは、1本づつ猫のヒゲのごとく残ってる)
生産数は750機前後だけで、当然、現存機は少なく、まともなのは多分3機だけ。

2006年(つまり私は見てない)以来スミソニアンのウドバー ハジーで展示されてるもの、
この機体、そして半スクラップに近い機体がなぜか北京にあったはず。

この機体の配備数の少なさは、ヨーロッパでは米軍、夜間爆撃はほとんどやらず、
日本には夜間戦闘機も爆撃機もない(と言って良い)から、造ったはいいけど、
どこで使うの?という、なんだかどこの航空部隊でも一緒だなあ、という理由と、
なにより、そのお値段にありました。1機$170,000なり。
最も強力なポイントは価格といわれるP-38のさらに1.5倍です。
こんな機体が欲しいのでちゅー、とか言って議会にかけあっても、
平手打ち一閃のうち一蹴、というのがオチでしょう。

結果、活躍らしい活躍といえば、
「レーダー持ってないけどオレッち夜間戦闘は得意だけんのう」
という最初から最後までよく理解できない自信にあふれてた
極東の島国の海軍が、たまに米軍航空基地まで飛んでくるのを落とすだけ、
となり、1943年という激戦期に配備が始まっていながら、
最初の撃墜記録が出るまで半年以上かかってます。

もっとも、日本側のパイロットからは、全く気が付かない間に近づいて来る
(そりゃレーダー積んでるんだから当然だが)
戦闘機がいる、と結構おそれられていた、という話は聞いたことがあります。
まあ、12.7mmを4門回転砲塔に積み、胴体にはさらに20mm4門積んでますから、
潜水艦や駆逐艦くらいが相手なら撃沈可能な火力で、
ある意味化けものみたいな機体ではあります。
…この武装からして、本来は対爆撃機を想定してたのか…?

余談ながら、ブラックウィドウ(BLACKWIDOW)は直訳すると黒い未亡人で
なんだか妙に意味深ですが、これはクモの名前です。
腹に赤いワンポイントがあるのが特徴なんですが、
言われてみれば、この機体、たしかにこのクモに似てます。



バカボムの名で世界に知られる桜花のMXY7-K1。
この「バカ」は多分、クレイジーの誤訳だと思いますが、まあ、同じようなもんでしょう。
11型の練習機です。特攻機の練習機。
この機体に関してはノーコメントですが、桜花も世界中の博物館にある機体で、
数で言ったら、ゼロ戦より多い可能性あるような。



アメリカの傑作水上機、PBYカタリナの陸軍版、OA-10。
陸軍でも愛称はカタリナのままです。
この塗装、海軍型とほとんど同じなんですが、もう考えるのが面倒だったのか…?

陸軍がなんでまた水陸両用機を、というとパイロットの救助用で、
380機ほどが配備され、かなりの人数がこの機体に助けられたようです。
カタリナがB-29のクルーとかを救助するフィルムを見たことがあるんですが、
あれ、陸軍機だったのか…。
ひょっとしてアリューシャンとかにいたのも陸軍機?

この機体はブラジルで1981年まで現役だった機体で、
おそらく戦後生産型ですが、これだけキレイなコンディションで残っているなら
まあ、文句はありません。
個人的に非常に好きな機体でして、けっこうありふれた大戦機ながら、
キチンとした状態にレストアされた実機は初めて見たのでした。

この機体も1984年に自力でここまで飛んできた、との事で
コンディション的にはほぼフライアブルですね。

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