■どんどん深みにはまってゆく

1931年にアメリカ陸軍が採用テストを行ったオートジャイロ、ケレット K-2/K-3。
普通の飛行機は自らが高速で前進することで翼に風を当てて浮き上がりますが、
ヘリコプターなどに使われてる回転翼は、
「私自らがグルングルンぶん回る」ことによって翼に当たる空気の速度を確保し、
揚力を発生させ、浮き上がります。
よって、飛行機などの固定翼に対して回転翼と呼ばれるんですね。
この回転翼を最初に採用した本格的な航空機はヘリコプターではなく、
この手のオートジャイロでした。
飛行機の固定翼の代わりに回転翼をつけて揚力を得る、というもので、
ヘリコプターとの最大の違いは、上についてる回転翼は、
一切動力がない、エンジンレス、という点。
じゃあ、どうやって飛ぶの?というと意外に単純。
飛行機の翼を回転翼に換えただけですね。
機首についたエンジンで推力を得る、と言う点は通常の飛行機と全く同じ。
が、その前進によって、機体上部の回転翼が廻り、
それによって通常の固定翼より大きな揚力を得て、
短距離で離着陸ができまっせ、というシロモノ。
が、結局、重くて抵抗の大きな回転翼によって速度は出ず、
かといって、前進してないと飛行状態の維持ができないので
ヘリコプターのようなホバリングも不可能。
まあ、中途半端な存在で、その短離着陸性能に着目して、
イギリス空軍が国中のレーダーサイト点検警備用に
採用したぐらいが目立った活躍でした。
この機体もアメリカ陸軍によって使い物にならん、とされ、
あっさり不採用に。
ちなみに、エンジンから出てる排気管、上から見た台風のように
渦を巻いて配置されてるんですが、何か意味あるのか?

ボーイングのP-26A。
アメリカ陸軍航空隊としては初の全金属製&単葉の戦闘機。
そして同時に最後のオープンコクピットの機体でした。
ちなみに愛称は豆鉄砲(Peashooter)で、まさにそんな感じ。
ボーイングの特徴でもあるエンジン中心部のカバーがお洒落だなあ。
これが1930年代中盤の主力機ですが、1930年ごろから第二次世界大戦全般を通し、
アメリカ陸軍の主力機は、だいたい3年か4年の短い期間で次々と交代してゆきます。
(ボーイングP-12、ボーイングP-26、カーチスP35&40、ロッキードP38…)
今から見るとすごい時代ですね。F15なんて採用から30年超えてるのに。
個人的に、30年代のアメリカといえばこれ、という感じだったのですが
実は輸出型も含めて150機程度しか造られてない、と初めて知りました。
…って、グアテマラの機体、1951年まで現役だったのか!

ノースアメリカンA-17A。
ノースアメリカンの傑作機、ガンマを元に造られた単発爆撃機で、
アメリカ機の特徴ともいえる穴あきタイブブレーキを持ってます。
A型はそれまで固定脚だったのを引き込み脚とし、
エンジンもパワーアップした後期生産型らしい。
…いや、正直、この機体、ほとんど知らなくて、
博物館で見たときも、一瞬テキサンのパチモン?と思ってしまい…。
1937年ごろから配備が始まるのですが、直後に陸軍航空隊で、
すべての爆撃機を双発エンジン以上のものにする、という決定がなされ、
この機体をもってアメリカ陸軍純正単発爆撃機は姿を消します。
それでも230機前後と当時としてはそこそこの数が生産されたようです。
もっともこの「単発エンジン爆撃機はなし」という決定、
どうも失敗だったかも!という部分があり。
後で出てくるムズタングのA型から発展したアパッチ、
さらにはドーントレスの陸軍型など、
かなり泥ナワ的な機体採用が見られます…。
ちなみにこれも、世界で唯一の現存機。

世界中の航空博物館でおなじみ、T-6テキサン練習機。
ここならではのオリジナリティのある展示を目指して
練習生が柵に突っ込んで逆立ちしてしまった状態を再現してみました!
という感じですが、いらん芸のような気が…。
まあ、おかげで、T-6の特徴であるやや後退気味の主翼の形状がよくわかりますが。
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