■相変わらずいろいろやってます

はい、もはやおなじみ不幸せの黒い鳥ことSR-71Aブラックバード。
とにかく絶対に撃墜されない、を目的に造られた偵察機です。
基本的なコンセプトも設計もA-12の段階で完成してたんですが、
A-12がわずかに5年で引退したのに対して、この機体は24年間現役でした。
なぜそこまで差が付いたのかは謎ですが、多分、毎日の食事に気をつけたり、
朝夕ジョギングしたりして、健康管理に気を使った結果でしょう。
ちなみにブラックバードというのは正式なニックネームはないとの事。
それだったら、この機体の主な生息地だった沖縄の現地部隊では
「ハブ」と呼ばれてましたから、ハブでもいいじゃん。
ちなみに展示機は、最初に作戦行動に投入されたSR-71だとか。

ノースロップ AT-38Bタロン。
F-5の複座型で、本来は、超音速練習機です。
オリジナルのF-5はほとんど使ってない米軍でしたが、
このタロンは、値段も安いし、乗りやすいしで、かなりの数を使っています。
運動性は抜群で、運用コストは極めて安く付くという機体のため、連絡機から
アグレッサー(模擬空戦用敵機)まで、いろんな場所で見かけます。
AT-38は搭載武装に陸上攻撃用のものが積めるようにして、
戦闘攻撃機の訓練ができるようにしたタイプらしいです。
ちなみに、大抵の機体はピトー管は機首の先端に付くんですが、
AT-38、微妙にずれた位置に付いてます。
なぜだか、妙に気になるなあ…。
そういえば、以前、ネリスで見た時、パイロットが機体から降りると、
ツカツカと胴体下にぶら下げた増加燃料タンクに近寄って行き、
いきなりその横のフタをガバっと開けるのを見たことがあります。
え?何やってるの?と近づいて見たら、
増槽を改造した荷物入れ、トランクで、よく考えたなあ、と感心したことが。
複座だし、基地間移動用にはいい機体なのかも。
ちなみにアメリカが本当に貧乏だった時代(涙)、アメリカ空軍の顔、
サンダーバーズの使用機だったりもしました。

ミグ15と17よりすごくて、ミグ21よりすごくない戦闘機として私に知られる、
ミコヤン グレビッチ ミグ19S。
愚かな人類どもよ、私にソ連ジェット機の解説をさせる無謀を思い知るがいい!
こんな機体、全然知らん!
ミグ15じゃないの?この博物館、適当なこと言ってるだけじゃないの?
と思ったんですが、ミグ19は実は双発、というどんなオパカさんでもアナーキャでも
識別可能な特徴がある!
…のに正面から写真を撮ってきた自分が、もう愛しくてたまらない。
つーか、インテイク一つで双発ってどうよ、どうなのよ。
超音速ジェット機というブランド力をデコピン一発で破壊しかねない、
主翼の付け根から飛び出す機関砲(30mm!)の銃身もステキですな。
ソ連初、すなわち万国の労働者大好きコミンテルンの力で最初に生み出された
超音速ジェット機(ただし量産機として)なのに、
なんだか微妙な1953年デビューの彼。
あ、でも推定生産数、10000機を超えてるんだから、
やはり共産主義は偉大なのかもしれん。

ノースロップF-89J スコーピオン。
なんでそんなトコに前輪があるの、その主翼の位置はなぜ、
考えてるようで、実は意味がわからない
エアインテイク形状はどうしてそうなったの、
と、気になりだすと非常に気になる機体。
なんか子供の落書きをそのまま飛行機にしました、
みたいな全体的な野暮ったさを感じなくもなく…。
どうだまいったか!的な、いかにもレーダー入ってます、
という機首でわかるように、これも本土防空用全天候型(昼夜も兼用)戦闘機。
えらく狭いコクピットですが、複座です。
が、この機体の最大の特徴はジニー(Genie)ミサイルを運用する、
このJ型の存在でしょう。
ジニーは空対空「核ミサイル」という「超イロモノ兵器」。
本土防空戦において最大のポイントは、敵爆撃機を完全殲滅すること。
なんせ、確実に相手は核爆弾積んで来てますから、
たとえ一機たりとも取りこぼすわけには行きません。
F-86DやらF-94やらのロケットランチャーじゃ当然不安ですし、
確実に全機を撃墜する方法として米空軍がたどり着いたのが、
空対空ミサイルに原子力爆弾弾頭を積む、でした。
理屈ではわかるが、本当にやるか…
しかもこれ、アイスランドに展開してた部隊などに配備されたようで、
自分の国は汚さない、的なイヤラシさが見えなくもなくもなく…。

で、これがその原子力爆弾弾頭搭載の空対空ミサイルのジニー。
1957年7月には発射試験に成功してます。
ジン、イスラム圏の精霊と言うか悪霊というか、そういった意味の名前です。
ジェット機と並べると小さく見えますが、
全長は広島型原爆のリトルボーイとほぼ同じ約3mあります。
ただし直径は75cmのリトルボーイに対し44cmとかなり絞られてます。
ギリギリ、ウラン使用のガンバレル原爆が入るサイズで、
これはフェイクではなく本当に核ミサイルだったんでしょうね。
空対空戦の場合、飛行機は「空に浮いてるだけ」ですから、
原爆の破壊力は凄まじいものとなります。
その爆風、衝撃波だけで、直径10km前後の球状内の爆撃機を
吹き飛ばして、殲滅できるはず。
まあ、そうなると敵も単機でバラバラに突っ込んで来る、
という戦法を取るはずで、このミサイルは割りにあいません。
多分、イタチごっこになるでしょう。
ちなみに10km前後の範囲ですと、撃ったF-89Jもタダでは済まず、
発射後、旋回して反対向いてる間に衝撃波を食らってしまいますから、
70度と言う凄まじい迎え角を取って急上昇、
爆心点から遠ざかると共に、機体下面で衝撃波を受け、
一種の揚力にしてしまえ、という作戦になっていた、
という資料があるんですが、ホンマかいな…。
まあ、行き着くとこまで行き着いちゃうとこうなるんでしょうね。
ついでに余談ながら、空気より重い水の中、
すなわち海中で核爆発を起こした場合、その衝撃波はさらに
凄まじいものになります。
核機雷を積んだ艦隊相手に潜水艦が近づくのは、
ほとんど自殺行為以外の何者でもないでしょう。
正確な場所がわからなくても、核爆発一発で恐らくお陀仏にされます。
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