■比較的マジメな皆さん

ロッキード NT-33A。
「操縦系統シュミレーター機」という特殊なテスト機らしい。
しかもこれ、その運用はCalspan
SRL
Corpという民間会社がやってました。
T-33ながらフライバイワイヤ機で、操縦桿もペダルもエルロンや方向舵に、
物理的には接続されておらず、それらは一度、
入力情報として電気信号に変換されます。
それを各部に送信、それを受け取ったエルロンやエレベータが反応する、
という近代的な操縦システムを搭載しており、F-94のものを流用した
巨大な機首部にはそのためのコンピュータが入ってます。
どうも翼端のチップタンクも、これ、中は電子機器らしいです。
さまざまなデザイン、レイアウトのコクピットと操縦系統を造ってみて
新型機を開発する際にテストし、最終的な決定をするための機体。
ちなみに、空軍、海軍ともに使っていて、A-10、F-15、F-16、F-18、F-22
などが、この機体を使って操縦系統のデザインを行っています。
前の席がそのテストシート、後席は通常の操縦席となっていて、
万が一、前席に積んだシステムに問題があった場合、
そちらで操縦して帰還する、という設計になっています。
3機程度造られ、中には射出座席試験に使われた機体もあったようですね。

ロッキード P-80R。
この「R」はGT-RのRと同じ、スペシャルだぜ、速いぜ、イカスぜ、といった意味です(笑)。
終戦後、グロスター ミーティアの打ち立てた航空機速度記録を破るため、
コクピットの小型化、主翼の短翼化、さらにはインテイクの形状変更などを
して、ひたすら最高速度重視設計にしたP-80がこれ。
表面も、ピカピカにして、空気抵抗を減らしてます。
で、そこまでやった結果、見事に1947年6月19日、時速623.75mph、約時速1004km
という当時の世界記録を達成したのでした。

ノースロップ タシト ブルー(TACIT
BLUE)。
沈黙の青、とでも訳せる名前のこの機体は、1982年に初飛行した
レーダに映りにくい、ステルス形状の研究機として開発されたもの。
もっとも現場ではホエール、クジラ、と呼ばれてたらしいですが…。
アメリカ空軍とノースロップの共同開発、
ということはこれがB-2ステルスボマーのご先祖様、と言うことに。
左右に開いた垂直尾翼などに後のステルス機の面影がありますね。
ちなみに、ジェットエンジンの空気取り入れ口は、機体上部、屋根の上にあります。

デ ハビラント DH89 ドミネ。
民間機のドラゴン ラピードの軍用版で、かつて私がダックスフォードにおいて
搭乗に失敗、というか事実上の拒否をされた機体(涙)。
ごく普通の輸送機であり、実際、第八航空団がイギリスで連絡用に使ったりしたもの。
なんでここに展示されてるのか不明ですが、
多分、単に場所がなかったのかなあ…。

チャンスボートLTV
XC-142A。
いわゆるティルト ウィング、エンジンごと翼全体を上に向けて垂直上昇、
その後で通常の状態に戻して飛ぶ、という機体。
1964年9月に初飛行、NASAが主導し、陸海空軍がその試験に参加しますが、
結局正式採用には至らず。
この「垂直離着陸機は欲しいけど、どれもイマイチ」という葛藤は、
戦後のアメリカ軍の一つの大きなポイントかも知れません。
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